週刊ダイヤモンド 年金、医療、介護……。いずれも老後を向かえるにあたり、欠かすことができない問題です。しかし、そのいずれもが制度の根幹を揺るがすような問題を抱え、不安となって国民に襲いかかっています。

 そこで今週号では、この3つのテーマを掘り下げてみました。

 その1つが年金問題です。まずは「100年安心・安全」でなければならない公的年金の足下が揺らいでいる現状から。特に、年金記録を改ざんしていた「第2の年金記録問題」はタチが悪い問題となっています。

 さらに年金財政は逼迫、実質的な年金額が減るのは確実なのですが、厚生労働省は見せ掛けの数字で糊塗しようとしているのです。 こうした状況を受けて、17タイプ別にあえて厳しく見積もった「将来もらえる年金額」や、年金の減少から身を守るためのノウハウも一挙ご紹介。「定年後にどう働くのがトクか」「年金がアップする繰り下げ受給」など、知らなければ損をするノウハウと裏技が満載です。

 年齢を重ねていくと、どうしても通わなければならないのが病院。なかでも気になるのが費用面です。全国一律と思われがちですが、意外や意外、住む場所によって大きく違うのです。 その理由は、地域によって医療費に対する補助金が違うから。そこで今回は、東京都の23区と市、そして政令指定都市を対象に、子供、高齢者など主なものを調べてみました。

 違うと言えば、病院の差額ベッド代も気になります。個室がいいが、費用が気になるという方は多いでしょう。本誌ではエリア別に大手226病院を対象に、一挙大公開します。ちなみに最高額は慈恵医大の21万円です。差額ベッドと同様、病院が自由に決められる出産費用についても調べてみました。

 このほか医療分野では、読者の方々にとって関心が高いと思われる頭髪に関しても、その治療法とその効果についてご紹介します。 その先に見えてくるのは介護です。ご本人はもとより、高齢者を抱えるご家族の方々も不安は多いことでしょう。

 どんなサービスや施設があり、その価格はいくらくらいなのか。情報に乏しく、比較検討が難しいのが現状です。その一助にしていただこうと、本誌では初めて、有料老人ホームの「価格帯別・サービスの充実度」を作成してみました。金銭的に余裕があり、高いサービスを受けたいとお考えの方、できれば安く抑えたいとお考えの方、それぞれのニーズにあった有料老人ホームをご紹介します。

 また昨今、急増している新たな高齢者住宅の形、高齢者専門賃貸住宅(高専賃)の見分け方も。ネットで簡単にチェックする方法を掲載しています。少しでも不安を抱えている人は、ぜひ参考にしてください!

(『週刊ダイヤモンド』編集部 田島靖久)