出遅れていた日本株はここにきて、日銀がデフレファイターとしての姿勢を前面に打ち出したことによって底入れをした。結果として株価・為替相場共に大きく反転させた。

 日銀が政府との協調性を打ち出し、介入姿勢をちらつかせることによって円の先高観を払拭させた効果は大きかった。

 さらに、米国の失業者数減少など景気指標の改善も相まって、ドル円は日銀短観における想定為替レートの平均(91円16銭)よりも円安に方向転換した。円安によって輸出企業に対してのマインドも改善した。

 鳩山新政権にとっても、財政出動などを使わずに円安・株高に持っていけた点は大きい。しかし、これといった政策はなかろうとたかをくくっていた外国人からの買い戻しや、米国の株高に助けられた感は否めない。