「アプリ」か「ウェアラブル」か?<br />スマホで今年こそ運動習慣アディダスの「miCoach SMART RUN」(左)と、ナイキの「NIKE+ FUELBAND SE」(右) ※各社のホームページより

 フィットネスジムに入会してみたり、ちょっと洒落たスポーツウェアを買ってみたり、いろいろ試してはみるものの1ヵ月と続かないのが「運動」である。しかし、毎年の初めには「今年こそは」とあらためて意気込む人が増えるのもまた事実。そんな人は、手持ちのスマートフォンをうまく活用するのもいいかもしれない。

無料で使える
スポーツブランドの高機能アプリ

 スポーツ用品メーカー各社は、運動を習慣化させたい人をサポートするスマートフォン向けのアプリを提供している。ナイキの無料アプリ「Nike Training Club」は、短時間の運動でも毎日続けたい人にオススメ。プロのトレーナーが考案した100種類以上のエクササイズを自分で設定した目標やレベル、走る時間に沿って組み合わせて紹介してくれる。

 プーマとアシックスは、ランニングに特化した無料アプリを提供している。プーマの「RUN NAVI」は、行ってみたいスポットからランニングコースを選べることが特長。走る距離を指定し、次に「グルメ」や「ショップ」などのカテゴリーからスポットを選択すると、コースが作成される。ランニング中は音声で順路を案内してくれる。

 アシックスの「MY ASICS」は、データを活用しながらよりストイックに走りたい人と相性がいいだろう。距離、コース、時間、ラップタイム、平均ペースなどを記録し、さらに自分の目標に対してのランニングのスケジュールやそれまでの進捗、今後のトレーニングの予定を組むことができる。

話題のウェアラブル端末で
モチベーションUP

 アプリだけではない。アプリと連携させて使う、最近話題の「ウェアラブル端末」も各社発売している。

 運動に特化したウェアラブル端末の先駆けといえば、ナイキの「NIKE+ FUELBAND SE」。リストバンド型で表面の光るLEDが印象的。運動した時間、カロリー、歩数、活動量を表すナイキ独自の単位「NikeFuel」、毎時の運動を促す「ACTIVE HOUR」の5つの情報を提供する。日中の各時間にどれだけ動いたかを集計し、設定されたゴールに達成していない場合、もっと運動するよう励ましてくれる。

 アディダスの「miCoach SMART RUN」は腕時計型。タッチ操作が可能な液晶を搭載し、心拍計、GPS、加速度センサーなどを内蔵。走った時間や距離を計測するほか、別売りのBluetoothヘッドホンを接続すれば「スピードアップ」「スローダウン」といった音声によるコーチングを受けられる。約850曲の音楽を収納することもできる。

 スポーツブランドではないが、セイコーエプソンもランナー向けの端末「リスタブルGPS」を発売。セイコーらしくこちらも腕時計型。GPS機能によるリアルタイムでの正確な距離とタイムの計測を打ち出している。長時間のランニングや軽いウォーキングなど、運動する時間に添った複数の機種を展開している。

 今年はウェアラブル端末のブームも相俟って、運動習慣をサポートする製品がさらに出てきそうだ。米国ラスベガスで開催された「2014 International CES」(国際家電ショー)では、ソニーがリストバンド型の製品を紹介。こちらは歩数や移動した距離だけでなく、写真や音楽、通話などありとあらゆる生活の記録を残すそうだ。

「ブームに乗っかった」と思われてもいい。三日坊主をおそれず、明日から、いや今日から運動を始めよう。

岡 徳之/Noriyuki Oka Tokyo5時から作家塾(R)