ワイドショーでも取り上げられるなど、アップルのMacBook Airが大きな話題になっている。とはいえ、過去にも薄いパソコンは数多く登場し、どれもあまり売れることがなかった。MacBook Airの評価はこれから決まるが、過去に登場しては消えていった極薄ノートパソコンとは、決定的に異なる部分がある。

 上位モデルがハードディスクの代わりにSSDを内蔵しているのだ。

 今回は、SSDとはなにか、また、今後の普及について探っていきたい。

サンディスク社のSSD
劇的にノートパソコンを進化させる可能性を秘めたサンディスク社のSSD

 SSDとはSolid State Driveの頭文字を取った言葉。フラッシュメモリを利用した記録媒体である。フラッシュメモリは、電源を切っても情報が消えないのが特徴だ。なにやらよくわからない方のために、とても簡単に説明してしまおう。パソコンに入っているハードディスクが、デジカメのメモリに代わると考えればいいだろう。

 デジカメのメモリカードは、恐ろしいスピードで値下がりしており、1~2GBのカードが5000円以下で購入できる。もちろん、一度書き込んだデータは消えないので、記録媒体として適しているわけだ。まったく同じ仕組みで容量が大きくなれば、ハードディスクの代わりに使えるのだ。

 現在、市販のパソコンに搭載されているSSDには、64GBの製品があり、さらなる大容量の製品も登場している。もちろん、まだ先物買いの域を出ないのだが、将来、ノートパソコンの一部がSSD搭載に代わる可能性を秘めている。

「2010年末には、最大2割程度のノートがSSDに代わると予想しています」(サンディスク株式会社 マーケティング部 マーケティング・コミュニケーション シニアマネージャー 諸橋秀宣氏)

 では、SSDのどこがハードディスクより優れているのか、紹介しよう。