会社では絶対!の社長が横暴だなんて、こんなにつらいことはない。ここまで耐えたキミもエラいけど、でも社長の気持ちも、わからなくもないんだ―。いまさら聞けないカイシャのあんなことやこんなこと。“楽天的キャリアナビゲーター” 前川タカオがズバリお答えします!

A17:横暴は社長の危機感の裏返しなんだ。


 ワンマン社長の横暴か……。ただでさえ会社のなかでは、社長が一番エラくて絶対的な存在なのにな。横暴だとなぁ。逆らうなんてトンデモないし、会社に行ったら顔を合わせないわけにはいかないし、逃げようがない。ガマンしてたら軽い鬱になるのもムリないよ。よく耐えてる。エラいぞ。

 総務省統計局『労働力調査』で日本の農林業以外の就業者数を見てみると、キミのような規模の会社で働いている人がいかに多いかわかる。30人未満の会社で働いている人が30%以上。3人に1人弱もいるんだ。全部がワンマン社長の会社じゃないだろうけど、社長の横暴に悩んでる人は多いはず。

 にしても、なぜ社長はそんなに横暴でワンマンなんだろう? オレはベンチャー企業の社長に知り合いが多いんだけど、社長の気持ちもよくわかるんだ。この間、とあるベンチャー企業の社長のところに遊びにいったんだ。その社長は人情派でとてもアツい人。会社の業績も比較的順調。社員も徐々に増えてる。

 でも、社長には悩みが尽きない。会社の成長に合わせて、なかなか人材が育っていないかららしい。で、オレは社員の人たちの視野を広げるために勉強会を開いてくれと頼まれたんだ。社長の号令で社員のみなさんが集まった。オレは勉強会をはじめる前に社員のみなさん一人ひとりに質問してみたんだ。

 「今、仕事で何が面白いですか?」「何が課題ですか?」「その課題を解決するにはどうすればいいと思いますか?」ってな。このとき意外な現象が起きたんだ。オレは社員のみなさんに質問してるのに、隣にいた社長が横から割り込んできて、一つひとつ答え始めた。その間、社員のみなさんは、シーン。