営業現場において、大きなムダが見過ごされている。その一つが、マーケティング活動によって獲得した見込み客リスト。せっかくのリード情報が、営業現場で十分に生かされていない。これでは、手間とリストをかけて獲得した情報をドブに捨てているようなものだ。さらに、見込み顧客リストの問題にとどまらず、営業活動が「見える化」できていないことで引き起こされるムダも多く存在する。それらを改善するにはどこから手を付ければいいのか?

連絡がとれない見込み顧客が
「脈なし」にされてしまう理由

 営業部門にとって見込み客、いわゆるリード情報は日々の活動の重要な“ネタ”である。コールセンターへの問い合わせやセミナー、展示会の来場者などの情報だが、その大事なリード情報が有効に活用されていない現状がある。

 通常、マーケティング活動によって獲得したリストを基にまずは電話でのコンタクトを試みるが、それは朝の外出前とか、夕方の帰社後の時間など限られた時間に行うことがほとんどだろう。1回目で相手につながればラッキーだが、2度、3度と電話をかけているうちにだんだん面倒になり、そのうち電話すること自体を諦めてしまう。ここでリストの一定割合が、“見込み客に連絡が取れないまま”放置されてしまうのである。

 加えて、相手につながった上で断られたのか、それともつながらないまま担当者が「脈なし」と判断したのかをマネージャーが把握できていない(=見える化できていない)ことも大きな問題だ。セミナーや展示会の来場者の名刺を集めるだけでもそれなりの手間とコスト(例えば、100万円をかけて展示会に出展し100人の名刺を得たとすれば、1枚当たり1万円だ)がかかっていることを現場の営業マンは理解していないのだ。

 さらに、営業が「行くべき顧客」ではなく「行きやすい顧客」を訪問していたり、クロスセルやアップセルのカギとなる「会うべき人」に営業していないことなど、営業現場にはムダがあふれている。

 このようなムダの多い営業現場の現状を、どうすれば変えることができるだろうか。

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