みずほ銀行は、早くからGCM関連業務に関わる部門を包括する「トランザクションユニット」を立ち上げ、シームレスなサービス提供に取り組んできた。2015年春、国内に新たなソリューション提案営業チームが発足し、高度化・複雑化・クロスボーダー化が進む企業の課題解決に向けて、ワン・ストップで対応するための体制強化が図られる。期待が高まるみずほ銀行のトランザクション・サービスに迫る。

GCMプロダクトを有機的に組み合わせ
ソリューション提案 

 みずほ銀行が提供するトランザクション・サービスの特徴は、GCM(グローバル・キャッシュ・マネジメント)に関連したプロダクト部門とセールス部門を一つのユニットとして「トランザクションユニット」に包括し、高度化・複雑化・クロスボーダー化が進む企業の資金管理業務に関わる課題解決に向けて、プロダクトを有機的に組み合わせ、ソリューション提案している点にある。ここ数年、積極的なIT投資を行い、GCM関連プロダクトのラインアップも充実した。

みずほ銀行
e-ビジネス営業部 部長
瀬田和則

「海外事業の拡大に伴いグローバルに資金が分散するなか、グローバルでキャッシュの集中管理を行い、資金ポジションや為替リスクを見える化し、適切な資金再配置による全体最適を図りたいという企業のニーズが増えてきました。地域別に事務の集約化を進める業務の効率化やガバナンス、リスク管理の強化を図ることへの関心も高まっています」。GCMをめぐる企業の動向について、こう説明するのは、e‒ビジネス営業部長の瀬田和則氏だ。かつて海外の現地法人については現地任せという日本企業も多かったが、経営者のガバナンス、リスク管理に対する意識は確実に変化している。

 GCMの基盤となるのが海外版インターネット・バ
ンキング・システムだ。みずほ銀行では、中核プラットフォームとして「みずほグローバルe‒バンキング」を提供。2014年秋にはそのレベルアップが図られた。この「みずほグローバルe‒バンキング」をはじめ、各種プラットフォームを利用したペイメント・ファクトリー/コレクション・ファクトリー、アクチュアル・プーリングやノーショナル・プーリングといったキャッシュ・マネジメント(CM)サービスを提供している。また、企業ニーズの高度化に応える形で、「MBCC」(multibank cash concentration:他行またぎプーリング)や、「MGFM」(mizuho globalfinance manager:プーリングや資金繰りを管理するシステム)、規制の多い中国固有のサービスも多数取りそろえる。

みずほ銀行 外為営業部 部長 岡田雅雄

 日本は欧米諸国と比べGCMの取り組みが遅れているといわれるが、こうしたプロダクトの進化がその差を縮めている。「為替変動がもたらす財務上のインパクトへの問題意識が広がっており、ヘッジ手法に関する相談を多くいただいています」と外為営業部長の岡田雅雄氏は話す。

 近年、日系企業のグローバル展開を後押しした要因の一つに円高がある。円高の環境下では、海外進出や事業投資が活発化する一方、過去の海外投資が為替換算調整勘定の計上を通じて、長らくマイナスの影響を与えてきた。アベノミクス以降の急激な円安は、そうした状況の解消につながっている半面、企業の純資産勘定の拡大を通じてROE(株主資本利益率)が低下するという側面もある。

 2014年、みずほ銀行は新たに外国為替のソリューション営業推進チームを発足させ、企業に対し財務インパクトの切り口から、為替管理のアプローチを助言・提案している。