世界No.1企業であるトヨタの現場では、問題解決への道筋が共有されている。問題にぶつかった時、トヨタではどう考えることが徹底されているのか。解決へ導くための鍵は、トヨタのDNAである「4つの口ぐせ」だった。

問題にぶつかった時、<br />トヨタマンはどう考えるのか?<br />トヨタ式問題解決「4つの口ぐせ」

問題に当たった時に出る口ぐせがある

 仕事をしていれば誰しも問題にぶつかります。問題にぶつからない人なんていないはずです。ビジネスパーソンの真価が問われるのは、その問題にぶつかった時に「どう考え」「何を口にし」「どう動くか」ではないかと思うのです。

 私が勤めていた神奈川トヨタ自動車では、一般の企業ではあまり口にしないような独特の「口ぐせ」がありましたが、問題に当たった時にも現場のみんなが口にする口ぐせがありました。それらを口にしているからこそ、問題を明確にすることができ、早期解決につながっていったのでないかと振り返って感じます。

 会社によっては、問題にぶつかっても見て見ぬふりをしていたり、何が問題なのかをわかりかねていたり、場合によっては下手に動いてしまって問題を大きくしてしまうケースなどというのも見受けられます。

 私が働いていたのはトヨタのグループ会社ですが、私の印象では、その口ぐせはトヨタグループ全体で共有されており、それらの口ぐせこそが問題解決へと導くトヨタDNAの根幹だったと思います。では、今回はその「問題に当たった時の口ぐせ」をご紹介していきたいと思います。