20%を超えるような高リターンを出し続けているファンドなど、途方もない金融商品が日本でも購入できる。ダイヤモンドQ編集部が、国内金融機関の販売する高利回り商品をチェックしてみた。 

利回り20%超をキープする<br />「生保契約投資ファンド」の買い方は

 ここ数年、個人投資家が急増しているが、投資の醍醐味が味わえるようなハイリターンの投資商品が見当たらず、不満を持っている人も多いだろう。ところが、海外の金融商品ながら日本の証券会社でも購入できる高利回りのファンドがあるという。

 景気に左右されずに堅調な成長ぶりを示すのは、ルクセンブルクのカーライル・マネジメントが運用する外国投資信託だ。

 2009年の運用開始以来、2桁のプラスリターンをほぼ実現している。最近の5年間で見ると、22%以上をキープし、最大31%という好成績を挙げている。今後の運用がこの通りにいくとは限らないが、非常に高いリターンだ。

利回り20%超をキープする<br />「生保契約投資ファンド」の買い方は

 実はこの外国投信は、ライフセトルメント投資と呼ばれるカテゴリーの金融商品。個人の生命保険契約をファンドで買い取って運用するものだ。簡単に言うと、契約者は保険をそのときの解約返戻金以上の高値で買い取ってもらい、一方でファンドは生命保険を買い取って、契約者の代わりに保険料を支払い続け、被保険者が死亡したときに保険金を受け取る。ファンドは、保険を安く買い取れれば運用益が大きくなり、逆に予想よりも被保険者が長生きすると利回りが低下するという仕組みだ。

無理な運用で
償還金ゼロに

 ところでライフセトルメントと聞いて、14年の報道を思い起こす金融関係者もいるだろう。ライフセトルメントで運用するファンドのレバレッジをかけた運用が裏目に出て、ファンドの保有する生命保険を担保に融資した銀行が担保権を行使し、結果として投資家への償還金がゼロになってしまったのだ。日本の厚生年金基金などが100億円以上の損失を被った。

 この事件以降、日本でライフセトルメント投資を耳にすることはなくなった。

 実は、ファンドの仕組みに問題があったわけではなく、むしろレバレッジをかけた運用に問題があったというのが実際のところで、堅実な資金繰りのファンドは今も運営を続けている。

 このライフセトルメントで運用するファンドを日本で購入する術が存在する。東京に本社があるR証券は13年から、私募の形でライフセトルメントに投資するファンドを取り扱っている。私募投信扱いなので、1募集につき49人までしか勧誘することができないので、ウェブでは名称を伏せた。ただし、先ほども書いたように類似ファンドが未償還となっているだけに、どうやって破綻リスクを減らしているのか理解できない人は、投資しない方がいいだろう。