昨年4月に社長に就任した広瀬伸一氏に、今年からスタートした新中期経営計画の要諦を聞いた。

東京海上日動あんしん生命保険社長 広瀬伸一 <br />生存保障革命を中核にして日本を代表する保険会社へPhoto by Toshiaki Usami

──今年4月から新中期経営計画がスタートしました。

 まずは前中計ですが、非常に好調な結果となりました。新契約年換算保険料は、2011年度の573億円から14年度には1141億円と約2倍になりました。この間、横ばいだった業界平均を大きく上回っています。

 また、企業価値を表すEV(エンベディッドバリュー)の増加額は1800億円を目指していましたが、3575億円の増加となり、こちらも約2倍です。

 その結果、開業19年目にして保有契約件数が500万件を超え、業界トップクラスの水準で成長を実現したことになります。

 それを受けての新中計となりますが、入院や手術と死亡保障の間にあるリスクに備える「生存保障革命」を推進しています。

──生存保障革命とは具体的にどのような内容でしょうか。

 一言で言えば、「生きるリスク」に対応するということです。というのも、がんに対する治療法は日々進化していますし、脳卒中になっても早期に治療すれば、血栓を溶かすことができます。ですが、いったんそうなると要介護状態になったり、働けなくなってしまうことがありますので、そこで威力を発揮する商品を充実しようということです。

──7月に二つの新しいがん保険を発売しました。