鳩山首相と小沢幹事長という民主党のツートップが辞任し、今日にも新しい民主党代表が決まろうとしています。今回のドタバタ辞任はどう評価すべきでしょうか。また、今後の日本にとってはプラスになるのでしょうか。

辞任の本質的な原因

 そのためにもまず考えるべきは、鳩山首相の辞任の原因は何かということです。鳩山首相は6月2日の演説で、普天間基地問題と“政治とカネ”の二つを理由として挙げていましたが、それは見当違いも甚だしいと思います。

 私は、辞任の本質的な原因は過去8ヶ月に渡る政策の失敗に尽きると思っています。実際、民主党政権が始まってからは政策の失敗の連続です。思いつくだけでも、マニフェスト原理主義ゆえの財政の異常な膨張、表面だけの骨抜きの公務員制度改革、日本郵政の実質的な国有化、JAL問題への対応、高速道路を巡る迷走と枚挙に暇がありません。

 逆に言えば、過去8ヶ月である程度評価された政策は事業仕分けだけです。その事業仕分けにしても、世論受けもしたし多少の意義も見いだせるものの、政策論的には問題が多くてとても評価できません。

 つまり、過去8ヶ月の政策を政策専門家の観点から採点すると、初めて与党になって試運転期間が必要という点を割り引いても、明らかな落第点であると言わざるを得ないのです。きつい言い方をすれば、政治主導の本質を勘違いした“政策ごっこ”が行なわれていたに過ぎません。

 そして、国民はバカではありません。メディアがどんなに偏った報道をしても、テレビの画面を通じた指導者の姿などから直感的に正しい判断をしています。だからこそ、生活が大変な人でも子ども手当の満額支給に疑問を抱き、世論調査では高速道路の無料化に対して賛成よりも反対が上回っているのです。