なぜ梅雨になると頭が痛くなる?低気圧頭痛の正体梅雨になるとだるくなる。これ、きちんとした理由がありそうです

 時代劇などに「古傷が痛むから雨が近いはず」といったセリフがあるように、低気圧と身体の不調は昔から結び付けられてきた。低気圧が自律神経に悪影響を与えるという説もある。自律神経が出てきたらどんな症状もアリだ。

 自律神経云々とは別に、低気圧が身体にもたらす悪影響は確実に存在する。そのひとつが今回紹介する「低気圧頭痛」である。ネットでも「低気圧」と「頭痛」をセットで検索している人が多く、梅雨の到来もあいまって関心が高いようだ。

特に病気があるわけじゃないのに
繰り返し起こる「頭痛」の正体は?

 頭痛の種類と原因をおさらいしよう。大別すると、特に病気があるわけではないのに繰り返し起こる頭痛「一次性頭痛」と、病気が原因の頭痛「二次性頭痛」の2種類がある。後者への対応は原因となる病気(脳腫瘍など)の治療しかないから、問題は前者の一次性頭痛ということになる。

 一次性頭痛は「緊張型頭痛」と「片頭痛」に大別される。緊張型頭痛は血行が悪くなり首や頭の筋肉が緊張してしまうことで起こるもの。後頭部を中心に頭全体がしめつけられるように痛む。ディスプレイに長時間向かうなど同じ姿勢を続けることや精神的ストレスが原因だ。よって肩や首の凝りの悩みも同時に抱えていることが多い。血行を良くするため、こっている部分を温めたりぬるい湯につかるなどの対処法がある。

 片頭痛は頭の片側や両側がズキズキと痛むもの。一般に「偏頭痛」と呼ばれるものと同じだが医学界周辺では「片」を正しいとしているようだ。片頭痛の原因は完全にはわかっていない。一説によるとストレスや疲労のため頭蓋骨内の血管が広がると周囲の三叉神経を刺激し炎症物質が発生する。その物質が頭痛を引き起こすということらしい。女性に多いため女性ホルモンの影響も云々されるが、いわゆる「偏頭痛持ち」は男性にも珍しくない。緊張型頭痛とは逆に痛む部分をアイスパックや氷で冷やすといった対応法がある。