夏は暑さをクールダウンしようと、冷たい飲み物やアイスクリーム、さっぱりした麺類などに嗜好が偏りがちです。しかし、実はこのような食が夏バテに追い打ちをかけていることをご存じでしょうか?

 そこで今回は、夏を元気に過ごせる食事についてお伝えしていきます。

夏に食べたくなる食べ物の落とし穴

夏バテは“冷たくて美味しい食べ物”のせいだった!?夏に食べたくなる食べ物には、夏バテを助長するという落とし穴がありました

 夏の暑さが続くと、食欲が落ちたり、体がダルくなったりと夏バテを経験する方も少なくありません。また、冷房の効いた室内と暑い外との温度差により自律神経のバランスが崩れることも、夏に疲れが出てしまう要因の1つです。

 夏は、暑さから冷たいアイスクリームや清涼飲料水、炭酸飲料などの飲み物や、喉越しがよい素麺やざる蕎麦などを食べる機会が増えます。

 しかしこれらの食品が、実は夏バテや疲労に拍車をかけているのです。

 これらの食品に共通して多く含まれる栄養素が「糖質」です。炭水化物といったり糖質といったりと、呼び方が様々ですが、ここで整理してみましょう。

 炭水化物は主食である、ご飯やパン、麺類などに多く含まれていますが、「糖質+食物繊維」で構成されています。そして糖質は、私たちが健康的に活動するエネルギー源となってくれています。この糖質を代謝するにはビタミンB1が必要となるため、糖質を多く含む、アイスクリームや清涼飲料水などの甘いものを摂り過ぎると、ビタミンB1不足に陥ります。ビタミンB1が不足すれば、糖質を摂取してもエネルギーに変えることができず疲れやすくなります。

 また、糖質は、脳のエネルギー源にもなるのでエネルギーが作られないとイライラにつながったり、体内に糖質が貯まっていけば太る原因にもなります。夏バテしやすい、夏に太りやすい方は、糖質の摂り過ぎでビタミンB1が不足している可能性があります。