ANA客室乗務員12年。500万人のお客様から学んだ「気がきく人」の1秒の習慣。その業界でダントツの成果を上げている人に共通していたのは、ほんの「1秒」という時間の中で判断を下し、非常に「気がきく習慣」をいつも実行しているということです!

100人に1人、機内のトイレを
ピカピカにするお客様がいる

なぜ「トイレ掃除」を嫌がらない1%の人は、うまくいくのか?

「見えないところにも気がきく人」とは、「他の人が気にかけないところにも気を配る」ということでもあります。

「見えないところ」「見せないところ」に気を配れる人が、結果的には、人の心を惹きつけるのではないでしょうか。

 CA(客室乗務員)は、こまめに「ラバトリー・チェック(トイレの監視、見張り、清掃)」を行います。

「トイレに不審物はないか」「タバコを吸っている人はいないか」「気分が悪くなって倒れている人はいないか」といった保安業務とともに、お客様に快適にご使用していただくために、トイレを常に清潔にしています。

 ときおり、「汚い使い方」をされるお客様がいて、ビックリしたことがありました。

 そんなとき、トイレを汚したままにできるのは、「次に使う人のことを考えていないのかな」という印象を受けました。

 一方で、CAが掃除をする必要もないほど、化粧室をキレイに使ってくださるお客様がいます。

トイレットペーパーが「三角」に折られていて、洗面台の水ハネや水滴まで拭き取られています。

 洗面台までキレイにしてから化粧室を出るお客様は、私の経験上、100人にひとりくらい=「1%」です。

 こうした1%の人(100人にひとりの人)は、トイレに限らず、きっと「他の人が気にかけないところにも気を配れる人」です。

「次の人が気持ちよく使えるようにしよう」という心配りがあるばかりか、機内のトイレを「自分の家のトイレと同じ」だと意識しながら使っている気がしました。

「自分の家と同じ」と心がけていれば、汚したままにはできないはずです。

「次に使う家族のために、キレイにしてから出よう…」と思うのではないでしょうか。