あなたは「自分を変えなくてはいけない」と思っていないだろうか?だが、変える必要なんてまったくない!むしろ、変えたりしてはいけない。「流れ」さえ変えればよいのだ。エグゼクティブが信頼を寄せる人財コーチが、個人にも組織にも通用する、「流れ」を変える5つのステップを伝授する。著書『「流れ」を変える方法』から抜粋した連載の第2回は、ステップ2「自分自身をしっかり守れ」。「自分を守る」とはどういうことか?

「自分を変えよう」という思いが、自己否定につながっていないか?「守る」といっても閉じこもることではない。

自分を変えようとするからうまくいかない

 ステップ2でこれから行なうのは、「自分を守る」ということだ。

「守る」というのは、ガードを固めるということ。だが、けっして自分の殻に閉じこもることではない。

 とはいえ、あなたは疑問に感じるかもしれない。なぜこれから自分の「流れ」を変えていくというときに、変化を起こすべき自分を守っていく必要があるのか?と。

 それは多くの人が、間違ったやり方で自分の「流れ」を強引に変えようとしてしまうからだ。

 あなたにはあなたの個性があり、あなただから感じている感情がある。

 それを強引に変えることは、結局「違うあなた」になることと同じなのである。自分がもっているものを否定して、人格改造のように変えようとしては、うまくいかない。

 自分を変えようとするからうまくいかないのだ。

 それどころか、結果として大きなストレスを抱えてしまうことだってある。

 ステップ1で私たちが行なったのは、「自分の感情を認める」ということだ。

 ならば今度は、認められた感情が変な方向を向かないよう、しっかりと守りながら「流れ」を変える行動をしていくことが必要になる。