たった3か月でTOEICで高得点を取る方法。辞書は引かない、スペルは書かない、仲間は作らない、単語の暗記は1000語だけ。『たった3か月でTOEICテスト940点! 47才中年サラリーマンの奇跡を呼ぶ勉強法』の著者に聞く、オキテ破りの勉強法の連載3回目です。

えっ、単語の暗記は1000語でいいの!?<br />TOEICで高得点を狙う人に驚かれる<br />意外な真実

英単語の暗記は1000語でいい!
3か月で940点を取ってわかったこと

『たった3か月でTOEICテスト940点! 47才中年サラリーマンの奇跡を呼ぶ勉強法』発売から1週間。さっそく、本を読んで下さった方からの感想が届き始めました。

 一番多かったのが、「えっ、単語の暗記は1000語でいいの?」という驚きの声です。

「TOEICは、単語をたくさん暗記するものだと思っていた」とか、「単語を覚えるのが苦痛で、TOEIC受験をあきらめていた」という声も。
 たった1000語の暗記で、TOEIC940点(現在は975点)を取ったことが意外だったようです。

「TOEIC=単語の暗記」という先入観が妨げになって、TOEICを敬遠している人が多いことに驚きましたが、実際、私も最初に「単語の暗記」でつまずいて、あわてて作戦変更をしたのでした。

最初の2週間で基礎づくり
TOEICに出る単語に「慣れる」だけでいい

 書店には、「TOEIC700点レベル5000語」「900点を目指す10000語」といったタイトルの本がずらりと並んでいて、1万語を覚えないと、目標スコアが取れないような焦りを覚えます。

 私も、何度かこの類いの本にチャレンジしたのですが、いつも最初の一章くらいで気力が失せて、挫折していました。
 結果、単語をまったく覚えないままお蔵入り。

 どんなに気持ちが先走っても、肝心の単語を覚えられなければ意味がない。ならば、数を厳選した、薄くてコンパクトな単語本を選んで、それを確実に覚える方が、よほど効率的だと割り切って、作戦を変更しました。

 単語は、2つのステージに分けて覚えました。
第1ステージは、「TOEICの単語に慣れる期間」です。

 学習開始の2週間を基礎づくりの時期と決めて、基本単語に触れました。
 単語の数は、600~1000語が目安です。この段階では、無理して暗記しようとせずに、重要単語に目を通して「慣れる」くらいの意識で十分です。

 スペルを書いてはいけません。
単語本を最初から最後まで、一気に読んでしまいましょう。

 基礎づくりを終えたら第2ステージです。
 第2ステージは、試験当日まで続きます。
 単語は、TOEIC学習のベースですから、毎日、必ず触れる時間をつくります。
1日5分でもいい。本番まで毎日少しずつ繰り返して、徐々に記憶に止めていく作戦です。

 第一ステージで使った単語本を、本番まで何回も繰り返しましょう。
 覚える単語の数は1000語で十分。数を増やすよりも確実に覚えることを優先します。

 毎日続けるコツは、「スキマ時間」を利用することです。
 机に向かって単語の学習をすると単調になりがちです。通勤時間など、スキマ時間を上手く活用しましょう。
拙著では、サラリーマンのためのスキマ時間の見つけ方もアドバイスしています。

TOEICの友はiPod
必ず音声と一緒に覚える

 単語本を選ぶ時は、下記の3つのポイントを参考にして下さい

 1.TOEICの単語に特化している
「初級単語5000語」や「日常会話で使う単語」を選んではいけません。
 必ず、TOEIC頻出単語にこだわって下さい。数は1000語で十分です。

 2.例文が充実している
 単語だけを抜き出して覚えるのは効率が悪い。例文と一緒に覚える方が、確実に記憶に残ります。

 3.音声が付いているもの
 必ず、音声が付いているものを選んで下さい。CD付きや、ホームページなどから音声をダウンロードできるものが手軽です。

一番大切なことは、必ず、音声を聞きながら、発音と一緒に覚えることです。

 音を聞きながら目で単語を追い、声に出して発音します。
 単語だけではなく、例文も一緒に声に出して読みましょう。スペルを書いて単語を覚えたりせずに、ひたすら音を聞いて声に出して発音する、を繰り返します。
 音と一緒に覚える方法は、ヒアリング対策にもなります。

 私は、iPodに音声をダウンロードして、通勤電車の中で毎日聞いていました。
iPodを忘れた時は、遅刻をしてでも引き返す。iPodは欠かせないアイテムで、まさに「TOEICの戦友」でした。

単語を1万語覚えるのはムダ
「予想問題に使われる単語」が試験に出る単語

 TOEICは、単語をたくさん覚えた方が有利だと勘違いしている人がいますが、単語の数は最低限でいい。

 実際にTOEICを受験してみたら、うろ覚えの1万語より、頻出単語1000語を確実にマスターした方が、よほど役に立つことがわかりました。

 試験に出る単語とは、ズバリ「予想問題集に使われる単語」です。

『たった3か月でTOEICテスト940点! 47才中年サラリーマンの奇跡を呼ぶ勉強法』では、単語本だけではなく、リーディングやリスニングの問題集を上手に使って頻出単語を覚えるコツも紹介しています。ぜひ、参考にして下さい。