2016年4月に創業30周年を迎えた、オランダにルーツを持つエヌエヌ生命。日本経済の活性化の原動力である中小企業向けの事業保険に特化し、革新的なソリューションと卓越したサービスを提供、この分野では抜きん出た評価を持つ。NNグループの強固なビジネス基盤と「変わりつづける力」を軸に"中小企業のパートナー"としてさらなる飛躍を図る同社の、安定した成長の秘密に迫った。

 中小企業向けの事業保険で知られるエヌエヌ生命。日本で初めての欧州生まれの生命保険会社として営業を開始した同社は、なぜ30年間、事業保険に特化し、安定して成長し続けることができたのか。サティッシュ・バパット社長に同社の特徴と強みを聞いた。

170年の伝統のある
NNグループの一員

──まず、エヌエヌ生命の歴史を教えてください。

「エヌエヌ生命はNNグループの中で要の存在です」
サティッシュ・バパット 代表取締役社長

バパット 当社は1986年4月1日に、欧州生まれの生命保険会社として初めて日本で営業を開始しました。オランダにルーツを持つ会社で、170年の伝統のあるNNグループの一員です。NNグループは欧州と日本を主な拠点として、世界18カ国で、保険および資産運用事業を展開しています。本社はオランダのハーグにあり、従業員の数は約1万1500人、顧客数は約1500万人に及びます。ちなみに、NNという名称は、グループの源流である「ナショナーレ・ネーデルランデン」に由来しています。

 日本におけるエヌエヌ生命は、SME(Small and Medium En-terprise)つまり中小企業のマーケットに特化した保険会社で、中小企業とその経営者の皆さまが、財務や財産の面で安定した将来を確保できるよう、法人向けの事業保険を提供しています。

──エヌエヌ生命の特徴はどこにありますか?

バパット 一言で言えば、非常にイノベーティブであること。常に斬新なサービスを展開している会社であると自負しています。例えば91年に発売した逓増・逓減定期保険特約(逓増型定期保険)は、中小企業向け事業保険マーケットにおける新分野を開いた商品として大きな反響を呼び、当社が日本市場で成長するきっかけとなりました。その根底にあるのが、エヌエヌ生命およびNNグループが掲げている三つの価値、「Care(配慮)、Clear(明瞭)、Commit(責任)」です。この価値が、私たちのあらゆる行動の指針となっています。事業におけるCareとは、誠意を持ってお客さまの声に耳を傾け、ニーズを正確に捉えること。Clearとは、透明性を持って商品を明確に紹介し、お客さまに適切なソリューションを提供すること、Commitとは、マーケットに対する責任です。長期的な視野に立ち、お客さまに約束したことを果たしてゆくことを意味しています。