プレゼン資料の作り方がよくわからない、なかなか結果が出せない。そんな悩みはありませんか? これまで1000件超のプレゼン資料に接してきた天野暢子氏の最新刊『見せれば即決!資料作成術』の中から、相手のOKを引き出すプロのテクニックをご紹介します。

数字のマジックで
アピール力を一気に高める

 長い説明が一瞬で縮まる、とっておきのツールが数字です。数字は世界の共通言語ですから、誰が見ても聞いても同じ情報が伝わります。しかも、「4秒」とか「27km」と伝えるのに2秒もかかりません。秒速で正確な情報を伝えられるのが数字なのです。

「抜群の低コスト」と表記してあっても、どれぐらい抜群かはわかりません。「業界平均 月2万円のところ、当社は8900円」と数字が登場することで、確実に抜群の度合いが伝わります。「リーズナブル」は「1個のお値段で2個ついてくる」と紹介することで、お得度合いが2倍だとわかるわけです。

「お買い求めはお早めに」も「明日15日の午後9時まで」と具体的な数字が入ると、「今買わなくてもいいや」と思っていた人の心が「今買っておかなくちゃ!」に変わります。

 そこで、あなたが作った資料を見てみましょう。そこに数字は入っていますか? 1つも数字が入っていないとしたら抽象的な資料になっているので、数字を探して入れていきましょう。

 どんな数字でも具体的ですが、人の心が最も動くのは「一番」です。あなたが持っているナンバー1は何ですか?

 世界一、日本初のものは、誰もが注目します。大企業でなくても一番は見つかります。たとえば私なら「世界で唯一のプレゼン・コンシェルジュ」など。表紙のタイトルや見出し、最も訴えたいキー・メッセージに入れると効果てきめんです。

 このように数字を使うだけで資料の訴求力は上がりますが、自分や自社にまつわる数字を把握しておくことが、数字で伝える力を高めてくれます。電車での移動中、階段を上り下りする時など、見えているもの、できごとを数字で把握するクセをつけると数字表現が得意になります。

ビフォー・アフター!
「お得度」と「期限」を数字で伝える

(毎週火曜日・金曜日に公開予定)