夏を快適に過ごす装いであっても、凛としたスタイルを決して崩さない。
それが本当のクールビズのあり方だ。
持ち主のセンスのよさをさりげなく演出するクラシカルな腕時計は、
エグゼクティブの上質なスタイルに欠かせない。

マネロ セントラルクロノ(左)。センター針の60分計を備えるクロノグラフ。ヴィンテージ感漂うデザインも秀逸。自動巻き、SSケース。67万2000円。 マネロ ムーンフェイズ(右)。伝統的な意匠のフルカレンダー、ムーンフェイズ表示を装備。自動巻き、18KRGケース。126万円 (左)ノートブックカバー3万450円、(右)財布3万8850円(共にグレンロイヤル/渡辺産業プレスルーム 103-5466-3446)、(中)システム手帳4万950円(キプリス/伊勢丹新宿店 103-3352-1111)

  クールビズスタイルはカジュアルにあらず。日本の夏にすっかり定着したクールビズだが、たとえ軽快な装いであっても、そこはビジネスシーン。装いに節度や気品があって、初めて通用するのは言うまでもない。ドレスダウンの印象を与えず、上質なスタイルを完成させるは、小物使いにある。コーディネートが引き締まり、自身の地位や趣味のよささえ伝える腕時計は、いわば決め手となる重要アイテムだ。

  スイス高級時計の名門、カール F.ブヘラは、エグゼクティブにふさわしい腕時計の代表だ。ラテン語で「手作り」に由来する「マネロ」と名付けられたモデルもその一つ。機械式時計は、ムーブメントからケースや文字盤、皮革ストラップに至るまで、全工程のほとんどが手作業で行われるが、熟練の職人技が文字通り凝縮されている逸品がこの「マネロ」なのである。
 

憧れの時計を間近に見たいと、参加者が集まったセミナー会場に展示されたブース

「マネロ」の魅力は、何よりまず流行に左右されないクラシカルなデザインにある。控えめな意匠の隅々まで高級感がみなぎるラウンドケースやフェイスは、腕に着けたときの満足感が格別なだけでなく、周囲に対しても好印象をもたらすに違いない。そうした品格のみならず、機械式時計としての精密さや機能性においても申し分がない。
 

  腕時計に付属するクロコダイルの高級皮革ストラップにも注目したい。スポーティなメタルブレスレットも夏の気候を考えれば便利だとはいえ、大人の洗練された装いにフィットするのは、何といっても皮革ストラップのほうだろう。手首に巻かれた皮革ストラップは、襟元の印象を引き締めるタイのように、ドレッシーな印象をぐんと高めてくれる。

  ネクタイをはずしたら、こんな腕時計でタイドアップ。それが「クール」な上級スタイルをつくり上げるのだ。