日本で定義されていない
グローバル人材の本質

 ここ数年、日本ではさまざまな企業で「グローバル人材をいかに育てていくか?」が議論されている。また、教育界においては、東京大学が「よりグローバルに、よりタフに」をスローガンに掲げ、秋入学制度への移行も含めたグローバル人材育成強化の姿勢を示した。文部科学省も「グローバル人材育成推進事業」を創設し、教育機関への支援も開始。このように、日本の社会全体がグローバル人材の育成について真剣に考え始めた。

 しかし、「グローバル人材」とは一体何だろうか――。注目されればされるほど、その本質がよくわからないのが実態だ。グローバル人材に必要なのは語学か、教養か、それともリーダーシップか。これまで求められた人材像と何がどう違うのか。

 そこでダイヤモンド社では、グローバル人材の本質を探るためのプロジェクトを開始。その一環として、企業と大学生による「ホンネ座談会」を実施した。企業の競争戦略に詳しい早稲田大学ビジネススクールの内田教授とマーケティング・プランナーの竹井氏に加え、海外赴任の経験を持つ企業担当者3名、数年後に社会人となる大学生7名に集まっていただき、「日本企業のグローバル化と、世界で戦える人材とは?」をテーマに議論してもらった。