今、日本の企業に求められているのは、経営活動のすべての側面において、戦略的に思考できる人材だという。多様な知識と分析能力を備え、グローバルな視点で全体を把握できるリーダー。中央大学ビジネススクール(CBS)では、実務と理論のカリキュラムをバランスよく用意し、それらの能力を備えた「戦略経営リーダー」の育成に力を入れている。

中央大学
ビジネススクール
大学院戦略経営研究科
田中 洋教授

「戦略経営リーダー」の育成をミッションに掲げる中央大学ビジネススクール(以下、CBS)は、その特徴が教育課程(カリキュラム)によく表れている。「戦略」関連科目群を中心に、「マーケティング」「人的資源管理」「ファイナンス」「経営法務」の5分野のプログラムが統合されているのだ。各分野を横断的に幅広く学ぶことができる上、専門選択で一分野を深掘りすることもできる。

深い知識と
豊かな実務経験を持つ
専任教員

 さらにCBSのカリキュラムの特徴は、アカデミックな知と実務的な知のバランスがうまく取れていることだ。理論的な科目と実務的な科目の両方がそろっており、各講義はアカデミック出身の教員と実務家教員がそれぞれを担当する。学生は理論を学びつつ、実務への応用力を身に付けることができる。18人もの「専任教員」を抱えているのもCBSの特徴で、ほぼ全員が社会人ビジネススクールしか教えていない教員であるため、社会人の学習のためにていねいな対応が可能となっている。教員はいずれも奥深い知識と豊かな実務経験を持つプロフェッショナルであり、例えば、「戦略」コースでは知識経営論で知られる遠山亮子教授をはじめとして、中国、IT分野、組織論などの専門家がそろっている。

「ビジネススクールの講師を務める実務家は、講義が単なる自慢話になってしまってはいけません。CBSの実務家教員は理論的なバックグラウンドを持ち、なぜその事業が成功したのかを理論的に説明していきます。逆にアカデミックな教員は理論だけでなく、実務のケースを数多く収集しています。つまり各講義レベルでも理論と実務の相互乗り入れがうまくいっているわけで、それがCBSの強みになっているのです」と説明するのは、電通で21年の実務経験のある田中洋教授である。