理屈では消費税が上がるとマンションの税込み価格は消費税が上がった分値上がりすることになります。しかし、実際は消費税の増税が原因でマンションは値上がりしません。それはマンションの価格を決めるメカニズムと「駆け込み需要」とその「反動」という需給バランスにわけがあるのです。マンション価格に影響を与える要因は他にあるのです。

分譲マンションはあらかじめ消費税を決めるのが難しい商品なのです。

 消費税の税率が上がることになると、「どうせ買うなら消費税が上がる前に買っておこう」と思うのが消費者心理というものですが、それは大きな勘違いです。なぜなら

マンションの価格とは税込み価格を決めてから、消費税を算出するからです。

 マンションの価格は土地価格+建物価格+建物にかかる消費税の3つで構成されています。このうち土地価格に消費税はかかりません。何かを買えば消費税がかかるのに、その一部には消費税が課税されないものってマンションや建売戸建ぐらいなものではないでしょうか。このように価格の内訳が面倒なうえに、1戸1戸価格も違うのであらかじめ土地と建物と消費税をわけるのが難しいのです。

しかもモデルルームオープンの時点ではあくまで予定価格であり、決定した価格でないことも多くその時点では本当に決まっていないのです。