ANA客室乗務員(CA)として12年。500万人のお客様の対応で気づいた、行動・言葉・気づかい・テーブルマナー・習慣とは?テレビ、新聞でも紹介された「100%好かれる1%の習慣」。第9回目は【いつの間にか「お金の一方通行!」に、要注意?】です。

相手が、たとえ目上の人でも、
「払ってもらって当たり前」という態度は禁物

 私と友人が、日頃からお世話になっていた経営者のYさん。
 気取りのない方で、何度もお食事をご一緒させていただきました。

 私と「倍」ほども年齢が違うのに、まるで友だちと一緒にいるような安心感を与えてくれる人格者です。

 ですが私は、そんな気さくなYさんから、一度だけ叱られてしまったことがあります。いつもごちそうしてくださるので、私はだんだん「思い違い」をするようになっていたのです。

 食事を終え、Yさんが「お会計」に立ったとき、ほかの友人はお財布を出し、支払う意思を見せました。けれど、私はうっかりしていて、財布を手にとるのを忘れていました。

 Yさんは、私の態度に気がついていました。そして、お店を出たあと、私に言いました。

「A子さんもB子さんもさ、一応、お財布をカバンから出して、お金を払おうという気持ちを見せてくれたよね。けれど萬紀だけが、お財布を出そうともしないで『ごちそうしてもらって当たり前』って態度だったぞ(笑)。僕はごちそうするのは大好きだけれど、『ごちそうしてもらって当たり前みたいな態度』をとられると、いい気がしないよ(笑)。『親しき仲にも礼儀あり』と言うだろ?」