前回の記事で「段取り」についてお話をさせていただきました。本日は、「動かす」についてです。極めて難しいスキルですが、大切なコツはたった1つだけなのです。ここでは、「イヤな上司をいかに操ったか」という事例をあげます。

上司に仕事を押しつけられた!
さぁどうする?

 前回の記事で「段取り」についてお話をさせていただきました。段取りの極意は、「自分にかかわる仕事の優先度を管理する」というものですが、他人が絡んでくる仕事には一歩踏み込んだ対応が必要になります。こんな状況はどうでしょうか?相手に作業をお願いしたら断られた/逆に仕事を振られた、という話です。

Bさん 「昨日の会議で、C主任には取引先の担当者一覧を作ってもらうことになりました。金曜までに対応していただけますか?」
C主任 「俺が不在だった会議だよね? 勝手に決めるなんて困るよ。今月はお客さんへのフォローで精いっぱいだよ。Bさん、代わりにやっておいてもらえる?
Bさん 「あの、私も別の宿題が振られてまして、C主任の分を引き受けることは難しいんですが…」
C主任 「でもお客さんへの対応が遅れたら責任とれないよね?だったらBさんがやるしかないでしょ?」

 C主任に仕事をお願いしたはずが、逆に仕事を押しつけられてしまいました。力関係に勝っていればゴリ押しもできたでしょうが、立場が対等以下の場合、結局押し切られてしまい、期待通りの結果にならないことがあります。

自分の中でどれほどタスク管理を適切に行っていても、相手の協力が得られなければ先に進めない仕事はたくさんあります。ですが、「人を動かす」仕事のコツを少し知っているだけで、心と仕事に余裕が生まれます。