「言い訳なんてするな!」。部下に対し、ほとんどのリーダーが、一度はこう思ったことがあるのではないでしょうか。さて、本日のテーマは「部下の言い訳」です。聞かされる側としては、イライラするだけかもしれませんが、ちょっとしたコツで、部下を大きく成長させることもできるのです。

「言い訳なんてするな!」。
ついつい言ってしまうけど……

 部下が失敗をして、何かしらの言い訳を始めたら、たいてい上司は「言い訳するな!」と叱責します。叱責しないまでも、心の中では「言い訳なんかするなよ……」とほとんどの人が思っているでしょう。お気持ちはよくわかります。

 しかし、これは大きな間違いです。部下が言い訳をするというのは、上司にとっては最大のチャンス。部下との関係を築き、本音を引き出し、ケアする絶好の機会です。

 私の経験でも、業績が上げられない部下に「どうしてこの販売店では新商品を扱ってもらえないのだろう?」と聞いてみると、「いやぁ、あそこのオーナーは困った人で、まったく話を聞いてもらえないんですよ」という返事が返ってきたことが何度もあります。

 そこで普通の上司なら「言い訳するな! そこを何とかするのが営業マンの仕事だろ!」と言うかもしれません。しかし、これではまったくケアになりません。