本当に活用できる情報整理術はシンプルだ。どこにでもあるノート1冊だけで、そのシステムを簡単に作ることができる。その大前提となるのが「一元化」「時系列」「検索化」の3つのルール。第3回は情報をノートにどう入れ、どう取り出せばいいのかの基本テクニックを紹介する。

第2回では、ノートを使った知的生産システムの全体像と、実際に僕がどんなふうに使っているのかを見ていきました。

 記録した情報の活用は、スマートフォンやパソコンなどのデジタルツールでもなかなかうまくいきません。まず入れた情報を無目的に見る機会がないからです。僕もウェブで見て気に入った記事などは、一応クラウドサービスに保存しているのですが、それらを検索して参照することはあっても「漠然と読み返す」ということはまずありません。

 また、端末同士の同期トラブルが起きたり、検索用のタグ付けがうまく機能しなかったりと、実際には面倒なことが多い。機械は故障や買い換え、規格の変更がつきものなので、5年後、10年後の話となると、まったく見通しがききません。ところが、このような問題が、紙のノートならまったくない。保存した情報を着実に活用することができる。

 では、このノートを使った知的生産システムを破綻させず、ずっと続けていくためには、どんな約束ごとがあるのでしょうか。なにごとも、多大なメリットや便利さを味わうときは、支払うコストも大きくなるものです。

 しかし、このシステムについては、その関係は当てはまりません。次の3つのルールを守ってノートを使っていくだけで、ずっと頭を悩ませてきた知的生産の問題にカタをつけることができるのです。

【ルール1】一元化
【ルール2】時系列
【ルール3】索引化

 第3回では、この3つのルールを軸とした、基本的なノートへの情報の入れ方について説明します。