本誌恒例となった、ゴルフキャスター薬師寺広さんによる「ジャパンゴルフフェア」見物記。今年は、われわれゴルファーを驚かせ、楽しませてくれるどんな新製品が発売されるのか。各メーカーのブースを回り、一押しギアをラウンドレポートする。

さらに進化した
キャビティ構造

 薬師寺さんが楽しみにしていたメーカーの一つ、ナイキゴルフの一押しは『VR_S コバート 2.0』シリーズだ。

「ローリー・マキロイが『VR_S コバート 2.0ツアー ドライバー』にスイッチしてすぐ優勝しました。タイガーもこれにスイッチするスピードが速かったんですよ。彼は、他人に言われてクラブを替える男じゃないですから」

 担当者の熱いセールストークに聞き入る薬師寺さん。

「タイガーやマキロイをはじめ、契約選手のコメントを製品にフィードバックしているんだろうね。とてもよいクラブに仕上がっている」(薬師寺さん)

“ウッドにキャビティバックを搭載”という衝撃の発想は初代を引き継ぎつつ、さらに進化した。キャビティ部分の壁を斜めにした「フライブレイス設計」により、インパクト時のエネルギーロスが減少した。なるほど、ギアにシビアなタイガーがスイッチしたというのも納得。

 前出のツアーモデルとスタンダードな『VR_S コバート 2.0ドライバー』があり、ツアーのヘッド形状は洋梨シェイプ。スタンダードは安心感のある丸形だ。

「どちらもヘッドが460センチメートルと大きいので、オフセンターヒット時の寛容性が増しています」(担当者)

 フェアウェイウッド、ユーティリティにも採用されているウッド系のキャビティ構造は、ナイキだけの独壇場。まさに、同社のスピリットである“革新的テクノロジー”といえる。