蓄積された大量のデータをいかに解析し、ジャーナリズムに活用するか。朝日新聞社はこの課題に、外部の知恵も取り入れ、取り組み始めている。「データジャーナリズム・ハッカソン」の成功は、その具現化に一つの方向性を示した形だが、このほど同イベントを企画した、朝日新聞社メディアラボ室長補佐の勝田敏彦氏と、ベストセラー『統計学が最強の学問である』の著者で統計家の西内啓氏が、ジャーナリズムとデータ解析のあり方について語り合った。

データからどんな新しい
文脈を導き出せるか

勝田:私は理学部出身で、科学関係の記者を長くやってきました。去年8月までは医療の担当デスクでした。今は報道の現場を離れて、メディアラボという新規事業を開拓する部署に所属しています。統計との関わりでいえば、記者時代に統計をテーマにしたコラムを持ったことがあって、家計調査とかいろんな統計を掛け合わせて、おもしろい記事が書けないかというようなことをやっていました。

西内:私の専門はもともと「公衆衛生学」です。医学部の保健学科を卒業しました。そこでやっていたのは主に「疫学」です。人の行動や社会環境から病気の原因を考えると、もっと効率よく病気が減らせるという学問です。その中で統計学はとても重要なアイテムでした。