ビジネスは意思決定の連続によって成り立っています。その意思決定の過程を可視化し、シミュレーションするツールがディシジョン・ツリーです。ディシジョン・ツリーのコンセプトはゲーム理論におけるゲーム・ツリーから来ています。

 ディシジョン・ツリーは枝と点で構成され、スタート地点から枝が伸び、意思決定点で枝分かれしていきます。学校で習ったいわゆる「樹形図」の形となっているのです。

 非常にシンプルな形ですが、ビジネスにおける意思決定に際して、現在の状況と将来の選択肢(オプションと呼ぶ人も多いです)を整理・検討することができるのです。

 たとえば、こんなに大きく重要な意思決定でも単純化して使用することができます。

買収提案と
ディシジョン・ツリー

 自社が買収の提案を受けた場合のディシジョン・ツリーを描いてみます。

◎ディシジョンツリー
ディシジョンツリー

 この場合のスタート地点は「自社が他社から買収の提案を受けた」です。ここが分岐し、「買収提案を受け入れる」のか、「拒否する」のかという意思決定点へと2手に分かれています。