課長は自分一人で成果を上げられるわけではない。それが分かっていながら、じつは自分一人で仕事を進めている人が多い。なぜそうなってしまうかといえば、部下を動かせないか、他部門との協力関係が作れないからだ。一人で抱え込まないためには、何をすればよいかを決めて、部下に指示や命令を出すことだ。速く決める方法を伝授。

なぜ部下を動かせないのか?

 課長は自分一人で成果を上げられるわけではありません。それが分かっていながら、じつは自分一人で仕事を進めている人が多くいます。

 なぜそうなってしまうのでしょうか。

 うまく部下を動かせないこともあるでしょう。他部門との協力関係が作れないこともあります。だから、結果として自分一人があくせく動いているのでしょう。

 どうすればよいのでしょうか。

 それは決まっています。部下を動かすことです。

 何をすればよいかを決めて、部下に指示や命令を出すことです。つまりは、いつまでに何をどのようにして、どれだけの分量を実行するかを決める。決めたらそれを伝えるだけのことです。

 ただそれだけのことですが、それをしていません。なぜしないかといえば、指示や命令事項を決められないからなのです。

「課長、いま現場で機械のトラブルが起きています。故障の原因を調査していますが、いつまでに分かるかメドがつきません」

「それはたいへんだ。誰が機械の不具合を見ているの?」

「主任です。手に負えないと言っています」

「他に分かる人はいないの」

「皆で見ていますが、よく分からないのです」

「そう、とにかく現場へ行こう」