マンション選びで「広さ」や「駅徒歩分数」を気にする人は多いが、肝心の建物の「設備」と「仕様」もしっかりチェックしたいもの。果たして「価格相応」のつくりか、それ以上に「お値打ち」なのか。12のチェックポイントをまとめてみた(住宅評論家 櫻井幸雄)

マンショングレードに
見合った設備仕様か

 マンションは大きく「特上」「上」「並」のグレードに分かれ、設備にも「松」「竹」「梅」のグレードがある。「特上」マンションには「松」グレードの設備が付き、「並」マンションには「梅」グレードの設備が付く。価格との兼ね合いで、設備のグレードが決まりやすいわけだ。

 首都圏では、都心の高額物件に「松」が付くのが普通で、郊外型の3000万円を切るようなマンションはまず「梅」だと思って間違いない。

 問題は準都心や近郊の少し高級感のある「上」グレードのファミリーマンション。この中間層でグレード感が分かりにくくなっているのだ。

 そこで今回、マンションの設備と仕様に関して、松竹梅の3グレードに分けて、24のチェックポイントを挙げてみた。

「上」のマンションなら「竹」でそろえてあれば妥当なところ。奮発して「松」を随所に盛り込んであれば、かなりお得感がある。逆に見えにくいところで「梅」グレードを交えていたら、要注意だ。

 キッチン、浴室、洗面、トイレなど専有部の設備や仕様は、毎日の生活を送る上での満足感と深く結び付く。モデルルームで見て、カタログで確かめ、十分納得のいく設備仕様かどうか確認したい。