「脳科学おばあちゃん」久保田カヨ子氏(83)と脳科学の権威・久保田競氏(83)注目の新刊『1歳からみるみる頭がよくなる51の方法』
「週刊文春」の「ベストセラー解剖」にも取り上げられ、ソニー創業者・井深大氏も絶賛した『赤ちゃん教育――頭のいい子は歩くまでに決まる』の続篇として、ついにリリースされた注目の新刊は、4/15に「読売新聞」にも掲載された。
「カヨ子ばあちゃん」シリーズ累計36万部突破! もうすぐ84歳を迎える著者に、「親子で視力がよくなる一石二鳥の方法」を、こっそり紹介してもらおう。

鏡の反射を利用しての遊び

カヨ子ばあちゃんが明かす<br />親子で視力がよくなる<br />一石二鳥の方法久保田カヨ子
(Kayoko Kubota)
1932年、大阪生まれ。
脳科学の権威である京都大学名誉教授・久保田競氏の妻で2人の息子の母。約30年前に、日本における伝統的な母子相伝の育児法を見直しながら、自身がアメリカ在住時と日本で実践してきた出産・育児経験をもとに、夫・競氏の脳科学理論に裏づけされた、“0歳から働きかける“久保田式育児法〈クボタメソッド〉を確立。この20年で3000人以上の赤ちゃんの脳を活性化させてきた。テレビなどで「脳科学おばあちゃん」として有名。2008年、株式会社『脳研工房』を立ち上げ、現在代表取締役。著書に、累計36万部突破のシリーズ『カヨ子ばあちゃん73の言葉』『カヨ子ばあちゃんの男の子の育て方』『カヨ子ばあちゃんのうちの子さえ賢ければいいんです。』『赤ちゃん教育──頭のいい子は歩くまでに決まる』『カヨ子ばあちゃんの子育て日めくり』『0歳からみるみる賢くなる55の心得』(以上、ダイヤモンド社)などベストセラー多数。ズバッとした物言いのなかに、温かく頼りがいのあるアドバイスが好評。全国からの講演依頼もあとをたたない。
【株式会社脳研工房HP】 http://www.umanma.
co.jp/

 ここでは、鏡の反射を利用しての遊びを紹介します。
手に持てる大きさの鏡と紙、ハサミを用意してください。

 鏡の表面積の約3分の1から5分の1くらいの大きさに、飛行機や自動車、蝶などを大まかに形どって紙を切っておきます。これを水や両面テープなどで鏡に貼ります。窓から差し込む光線を鏡に反射させて、部屋の壁に映して見てください。

 切り紙が飛行機らしく、自動車らしくわかったらいいのです。丸でも三角でもけっこうです。光の中にある形がわかればOKです。

 遊びですから、子どもの好きなものがよく、楽しい遊びの中で感覚をきたえたいものです。

 この道具ができたら、天気のいい日に陽が当たる部屋で、親子であお向けに寝ころび、ゆっくり休養しがてら、子どものお遊びの相手をしましょう。

「視覚追跡トレーニング」のやり方

 まず、部屋の隅の下のほうから天井に向かって鏡を動かし、お子さんの注意を促します。

あら、あれ何かしら?
タンスからテレビのほうへ飛んでいった
また、タンスのほうに飛んでいった
おや、今度はジッとしている、動かないね」と。

光の動きで注意を引きつつ、その動きに子どもの視線を合わせ、注視し、動くものを目で追う――これらをうまくできるためのお遊びですから、動きに変化をつけ、声がけをしながら遊びます。

 最初は子どもの手の届くようなところには写さず、天井などの遠くて高いところに目を向けさせて遊びます。

 目の動きが鈍くなったら、終わりの合図を出して、

はーい、もう疲れました
ガソリン、なくなりました

 と、子どもの手の届くところより下まで画像を動かし、とりにいかせます。

 少し休んで、また始めます。

カヨ子ばあちゃんが明かす<br />親子で視力がよくなる<br />一石二鳥の方法久保田競
(Kisou Kubota)
1932年生まれ。医学博士、京都大学名誉教授。世界で最も権威がある脳の学会「米国神経科学会」で行った研究発表は日本人最多の100点以上にのぼり、現代日本において「脳、特に前頭前野の構造・機能」研究の権威。2011年、瑞宝中綬章受章。『ランニングと脳』『天才脳をつくる0歳教育』『あなたの脳が9割変わる!超「朝活」法』など著書多数。

 手に映して動かしたり、さっと鏡を裏に向けて光を消したりして、子どもが動いてものを追う遊びも続けてください。

 これは主に「視覚追跡トレーニング」のお遊びなので、鏡自体に興味を持たせないように、お母さんは魔法使いになって、種を明かさないように。

お母さんはなんでもできる素敵な人だと、常に尊敬してもらってください。

 電車の窓から通りすぎていく電柱を数えたり、信号機や踏切を目で追ったりなど、車窓から見えるものを語りかけるだけでも、「視覚追跡トレーニング」は可能です。

 このトレーニングは右から左に、左から右にと目玉を動かすので、眼筋力の強化にもつながります。
 また、パソコン画面で動くものを追うのもいいでしょう。

 3歳をすぎてくると、子どもの興味、好奇心が発達し、知的好奇心がめざましく伸びてくるので、「なぜ」「何」を連発するようになります。

 幼児になっても、まだ上目づかいや、足もとを見ることはしっかりできないものです。

 また、2階から手を振るおばあちゃんを、下からすぐ「おばあちゃんだ」と認識することができません。「ヒコーキだ」と言って音のする上空を指差しても、大きくあごを上げて、口を開けても目は閉じています。頭を後ろに反らすのは不安定な状態なのです。
 ただし、上から下を見ることはできます。