想定外のことが続出して、予定通りに仕事ができないことを悩む40代は多い。多忙なマネジャーはどのようにスケジューリングし、また狂った予定を立て直しているのだろうか?シリーズ最新作『40代を後悔しない50のリスト【時間編】』から一部を抜粋して、時間の使い方に成功した人たちの工夫を紹介する。

【後悔リスト8】どうしてもスケジュールが狂いがちだった

 40代のビジネスパーソンであれば、誰もが手帳なりスマートフォンなりで、スケジュール管理をしていると思います。今日はこれをしようとか、何時間で終わらせようといった予定を立てていない人も少ないかもしれません。

 しかし、予定通りに仕事ができないという悩みは、いつの時代も共通した後悔となります。毎年秋頃、雑誌では手帳術の特集が組まれ、時間管理に熟達した方の書籍が出版されているのに、それらを読んで時間管理がうまくいったという話はあまり聞きません。

 なぜ、スケジューリングはうまくいかないのでしょうか。職業や仕事のスタイルによっても多少は違ってきますが、先輩たちの話から見えた、予定を崩す原因は、大きく分けて次の二つがあると思います。

(1)見積もり時間が甘いこと
(2)想定外の仕事が生まれること

 例えば、この作業は1時間で終えようと思っても、結果的に終わらず、2時間や3時間になってしまうというのは多くの人が経験しているはずです。

 それは多くの場合、作業スピードが遅かったからではなく、最初からとても1時間で終わる仕事ではなかったからということ、そして作業中に想定外の新しい仕事が生まれ、それに時間を奪われてしまったからです。

 時間の見積もりを正確に行うのは、普段から作業時間をストップウォッチなどで記録しておくことが効果的です。提案書をまとめるのに毎回2時間かかっていることがわかれば、1時間で終わらせようという予定が無謀だと気がつきます。また、時間が見えると、2時間かかる作業を今度は10分でも短縮しようという意識も自然と芽生えてきます。

 しかし、ルーティンの仕事であれば問題はありませんが、常に同じ作業をしているわけではないので、新しい仕事にどれだけ時間がかかるかはわかりません。

 では、予定はあくまで予定であって、うまくいかないのは仕方がないのでしょうか。スケジュールのやり繰りが上手な諸先輩も、最初に立てた予定通りにすべての仕事をこなしている人はほとんどいませんでした。しかし、うまくやり繰りできている人は、極力予定がずれない工夫と、ずれた予定を立て直すための仕組みをつくっていたのです。