株式レポート
2013年8月14日 マネックス証券

小売売上高は事前予想下回るも堅調に推移―緩和縮小への綱引きは続く― - マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部「米経済の「今」を読む -経済指標動向-」

小売売上高 7月 前月比 +0.2%、 市場予想 +0.3%、 前月 +0.6%(改定)
小売売上高(除く自動車) 7月 前月比 +0.5%、 市場予想 +0.4%、 前月 +0.1%(改定)

昨日(8月13日)に発表された7月の米国の小売売上高は、前月比+0.2%と事前予想の+0.3%を下回った。自動車を除くコア指数は前月比+0.5%で事前予想の+0.4%を上回った。

事前予想をわずかに下回ったものの、小売売上高は4月以降4ヶ月連続で前月比増加となった。 これは米国の消費動向が堅調に推移していることを改めて確認させる結果となり、市場からはポジティブに受け止められたようで、NYダウ平均はわずかながら反発した。

また、先に発表された7月の新車販売台数は年率換算で1,500万台を超え、前月に引き続き引き続き高水準となっている。(グラフ参照)



7月末に発表された米国の4―6月期のGDP速報値は年率換算1.7%増にとどまったが、現在の堅調な消費動向を見ると7―9月期は年率換算2%を超える成長が期待できるだろう。

堅調な経済指標を受け、量的金融緩和の縮小開始に向けた綱引きが続きそうだ。昨日アトランタ連邦準備銀行のロックハート総裁は、「量的緩和の縮小開始は年内のどのFOMCでも行われる可能性があるが、8月の雇用統計などを確認してから慎重に判断して行うべきだ」という趣旨の発言を行った。

この発言には9月に量的緩和の縮小を開始するという市場のコンセンサスが確かなものではないことを示す意図があると思われる。量的緩和の縮小が9月に開始されるとしてもされないとしても、市場に混乱が起きないよう様々な選択肢を担保しているのである。

次回のFOMC開催は9月17日・18日である。次回のFOMCまでには「雇用統計」の他にも「ミシガン大学消費者信頼感指数」、「ISM景況指数」、「住宅着工件数」など重要な経済指標が様々発表される。今後も各指標の発表の都度、量的緩和の縮小についての思惑が市場を動かす状況は続いていくだろう。

米国小売売上高とは
米国の小売業の売上高を合計した数値のことで、個人消費動向を確認する上で重要視されている経済指標。前月比でプラスが数ヶ月間続けば個人消費が堅調、逆に前月比でマイナスが続けば個人消費が落ち込んでいると判断される。総合的な指標だけでなく、変動が大きい自動車販売を除いた数値も重要視される。
米国の国内総生産(GDP)のうち約7割は個人消費が占めており、個人消費の動向が景気の先行きを見通す上で重要な判断材料となることから注目が集まる。



マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部