第31回
日本人のみそ汁離れに打ち勝った、味噌屋の復活劇
樋口直哉
日本人が味噌汁を食べなくなった、と報じられて久しい。そうしたなかで、『日本一原価の高い味噌』として名を知られる味噌が栃木県東部の那珂川町に…
2015.6.3
和食を世界遺産に、という動きが農林水産省を中心にはじまっている。日本料理はここ十年余りの世界的な流行になり、外国の料理人の多くも関心を持っていて、誰もがそれを理解しようとしている。しかし、当の日本人の多くは日本料理を理解できていないのではないか。そこでこの連載では、日本の食を支えている道具や食材をつくっている生産者、職人を訪れて、私たち日本人が知らない日本の“食の遺餐”を紹介していく。
第31回
樋口直哉
日本人が味噌汁を食べなくなった、と報じられて久しい。そうしたなかで、『日本一原価の高い味噌』として名を知られる味噌が栃木県東部の那珂川町に…
2015.6.3
第30回
樋口直哉
今、スーパーに行けば肉や鮮魚はプラスチックのトレイで売られているけれど、昔、食品を包むのに使われていたのは経木である。この経木には、日本人…
2015.5.13
第29回
樋口直哉
このところ欧州で「海藻」が人気だ。それにともない海苔の佃煮をつかうシェフも登場している。しかし日本では海苔の佃煮を食べたことのない子どもも…
2015.4.1
第28回
樋口直哉
群馬県にある醤油の老舗・有田屋を訪れた。醤油産業は第二次世界大戦前後になると食糧危機が深刻化し、代用醤油が生まれた。実は丸大豆を使った本醸…
2015.3.4
第27回
樋口直哉
増え続けている訪日外国人の来日目的の1位は「日本食」らしい。そんな日本食は時折、「味が薄い、淡泊、単調」と指摘されることがある。しかし、そ…
2015.2.4
第26回
樋口直哉
下仁田ネギで有名な群馬県下仁田町にある『下仁田納豆』は昔ながらの経木納豆を製造している会社だ。社長の南都さんは大手企業に就職し、働きはじめ…
2015.1.7
第25回
樋口直哉
日本人は稲作から多くの文化を生み出してきた。稲からは米だけではなく、米糠、籾殻、藁がとれ、生活のすべてに利用された。藁は縄の材料となり、衣…
2014.12.3
第24回
樋口直哉
最近、海外で木の良さが見直されている。北海道旭川にある高橋工芸はもともと家具の脚などを手がけていたが、家具の需要低迷に伴ない、カップなどの…
2014.11.5
第23回
樋口直哉
本連載は基本的には日本の食文化の周縁を取材し、記事にしている。その流れから言えば今回のテーマ「パン」は世間一般の常識からいえば〈日本の文化…
2014.10.1
第22回
樋口直哉
クジラの解体を見に行くことになった、と言ったら、何人かの知り合いから「クジラってまだ捕ってもいいの?」と驚かれた。僕らは、東京から車で2時…
2014.9.3
第21回
樋口直哉
日本の鶏は安価だ。それは1960年以降、アメリカの大量飼育法が導入されてからだが、半面で本当に美味しい鶏肉に接する機会を失ってしまった。し…
2014.8.6
第20回
樋口直哉
地方では思いがけず、いい食材に出会うことがある。大山食品の酢もそのひとつだ。海外で困るのが、質の良い米酢の入手。外国人が好きな寿司も質のい…
2014.7.2
第19回
樋口直哉
国際社会での日本の影響力低下が叫ばれる一方、料理界では必ずしも当てはまらない。かつて海外星付きレストランのシェフが来日すると、包丁を何本も…
2014.6.4
第18回
樋口直哉
日本の3大発明をご存知だろうか?『二股ソケット』『ゴム足袋』『亀の子たわし』と言われている。二股ソケットもゴム足袋もグローバル企業を育てた…
2014.5.7
第17回
樋口直哉
日本の卵が世界に誇れる理由は、国産食材の安全性を象徴しているからだ。外国では卵の生食を勧めていないが、日本は生食が基準であることからも明ら…
2014.4.2
第16回
樋口直哉
今、世界のシェフたちが「昆布」に関心を寄せている。カロリーゼロ、豊富な旨味、日本にしかない神秘性が彼らを惹き寄せる。そんな昆布が世界から注…
2014.3.19
第15回
樋口直哉
「お茶は難しいですね」。静岡市にある茶問屋〈やまはち〉の事務室でお話を伺っている途中、茶師の前田さんは何度も「難しい」という言葉を繰り返し…
2014.2.5
第14回
樋口直哉
「三陸のカキ養殖場を廻りませんか?」2013年の11月。ヤフーの復興支援室の方に誘われて、三陸のカキ養殖場をいくつか見学した。まわっていて…
2014.1.8
第13回
樋口直哉
僕が子どもの頃、「日本は資源の乏しい国です」と教わった。でも、日本は本当に資源の乏しい国なのか?なぜそんなことを考えたか。それは取材した『…
2013.12.4
第12回
樋口直哉
簡素な箱のなかに砂糖がまぶされた野菜が肩を寄せ合うようにして詰まっている。淡い野菜の色合いがきれいだ。梅鉢屋の『野菜菓子』は江戸時代から続…
2013.11.6