男子校

足立学園中学校

学問への情熱あふれる教員は、生徒の向学心を刺激するロールモデル

「優秀な教員の活躍の場を広げることが足立学園を進化させる」。寺内幹雄校長の方針のもと、教育改革を推進する同校。その一環で行われる中高レベルを遥かに越えた研究授業は、生徒に学問の喜びを教える。

ハイレベルで熱い研究授業 教員と生徒から拍手が起こる

 教育改革を進める足立学園で高3を対象に行われた小峰拓郎教諭の数学の授業は、「フィボナッチ数列」をテーマに英語で実施された。空間を5枚の平面で分割すると最大でいくつの部分に分かれるか。電子黒板に描かれた図形を回転させ、目で確認していく。さらに2回目の授業では「n枚の平面で切ったらどうなるか」が提示され、皆で式を導き出した。研究授業は他の教員にも公開で行われ、ビデオ撮影もする。同校の授業は双方向型のアクティブラーニングが基本だから、生徒にも「授業は先生と一緒に自分たちが創っている」という責任感がある。大学で数学を志す人が勉強するレベルの難問に生徒達は必死でくらいつき、英語で意見を述べる。いつしか学問探究の一体感が教室に満ち、終了時には見学していた教員、そして授業を受けた生徒たちから拍手が起こった。
 一方、高1対象の生物の研究授業を担当した渡辺裕多教諭は、広島大学を経て東京大学大学院博士課程で生物学を研究し、学者志望から教員になった、ユニークな経歴の持ち主だ。彼が選んだテーマは「ゲノム編集」。従来の遺伝子組み替え技術より遥かに高い精度で狙った遺伝子を切り貼りする技術で、生物学で一番ホットな分野だという。「『ネイチャー』『サイエンス』など海外の専門雑誌の記事や、ホワイトハウスの見解などを生徒に提示し、最先端の研究の内容と、その技術を使う上での倫理的な問題、法律を作る責任について、1回目は日本語で、2回目は英語で授業が行われた。

学問の専門家として新しい知識を、生徒たちに伝えるのが使命

 生物の授業で英語の記事を読ませるのは、理系の学問を学ぶ上で海外の論文にあたるのは必須だから、中高生のうちに慣れていた方がいいという渡辺教諭の親心だ。「私が学者ではなく教員を選んだのは、生物学の魅力と研究の最前線を生徒たちと語り合うことが夢だったからです。そのために、私も毎日、世界の最新情報に触れ、時には東大の研究室に足を運んで学びます」。学生の頃、細胞がどうして分裂するかを熱く語る教授に影響を受けたという渡辺教諭は、自身も日頃の授業でES細胞やiPS細胞について、脳死について、生物の進化について熱く語りかける。その結果、生物好きの生徒が増え、今や「渡辺先生に生物を学びたい」という自発的な学習グループが校内に複数できるほどだ。

学問への探究心が英語学習の動機 効果的なトレーニングを組む

 英語をツールとして使いこなすレベルにまで引き上げるために、授業改革に取り組んでいるのが英語科の寺川信教諭。「中2から全員に持たせるタブレットを英語学習に活用しています」。例えば速読力をつけるために、タブレットで「シャドウイング」という同時通訳者と同じトレーニングを家庭で行う。タブレットに現れるテキストをリピートしていくのだが、読んでいる側からテキストが消えていくから、そのスピードに負けないように読まなければならない。何度も練習した成果の一部を、生徒は家庭から20秒ほどの音声ファイルにして寺川教諭宛に送る。集まった音声ファイルの一部は授業の中でサンプルとして使用する。ファイルのチェックには時間かかるが、効果は大きいという。「最終的には、英語でプレゼンができるレベルにしたい。そのために効率的な自宅学習と、戦略的な授業を展開していくつもりです」と語る寺川教諭。
 情熱溢れる教員が生徒のロールモデルとなり学校を進化させていく。

School Data

足立学園中学校
最寄駅名 北千住 京成関屋
URL http://www.adachigakuen-jh.ed.jp/
大学合格実績 東京、京都、北海道、東北、名古屋、東京外国語、筑波、信州、宮崎(医)、千葉、首都大学東京、防衛、早稲田、慶應義塾、上智、国際基督教、東京理科、明治、立教、中央、法政、青山学院、学習院、同志社、立命館、関西学院、明治薬科、芝浦工業など
学校基本情報 創立年(西暦) 1929年
併設校 足立学園高等学校
生徒数 (1年)175人
クラス編成 35人前後
男女比
授業時間 8:15~15:15 (土)~12:45
海外交流校
帰国生特別入試
中高6年間費用 約470万円(修学旅行・学臨・学級費等全てを含む)
交通情報 北千住駅(JR常磐線、東京メトロ千代田線・日比谷線、東武伊勢崎線、つくばエクスプレス)徒歩1分、 京成関屋駅(京成線)徒歩7分
所在地 〒120-0026 東京都足立区千住旭町40-24
TEL 03-3888-5331