女子校

桐朋女子中学校

世界に通じる「論理的思考力」を伸ばし、外資系企業トップも輩出する教育を強化

子どもの「のびしろ」をみるユニークな入試・口頭試問をはじめ、個性を尊重する自由な校風が特長の桐朋女子。帰国生の受け入れにも定評がある。2016年度、桐朋女子独自の「デュアル・ランゲージ・プログラム」を本格実施する。

伝わる英語を身につけるために必要なのは「論理的思考力」

 桐朋女子が現在指導を強化しているデュアル・ランゲージ・プログラム(以下DLP)は、「ことばの力の育成」「世界を読み解く力の育成」「高度な英語発信の実践」を体系的に行う指導プログラムだ。その内、「ことばの力の育成」については、中1・中2にあたるAブロックでは国語の授業と総合学習の時間で、中3・高1のBブロックでは英語の授業で、高2・高3のCブロックでは自由選択科目として展開する。
 「Aブロックの国語の授業では『論理エンジン』を教材に、主語、述語を明確にし、正しい日本語で文を組み立てる力を身につけます」と国際教育センター主任を兼ねる熊野孝教頭。Bブロックではこれをベースに、英語の時間で「物事を論理的に考え、組み立て、伝える力」の育成を目的とする「言語技術教育」を行う。
 この「言語技術教育」は、OGでもある三森ゆりか氏が代表を務めるつくば言語技術教育研究所と連携して行われる。外国語科主任の小野田かおり教諭は、自身が留学していた頃、次のような経験をした。欧米の留学生と話している時、「好きな作家は誰?」という話になった。小野田教諭は村上春樹と答え、中でも一番好きな作品を答えた。他の留学生から「なぜその作品が好きか、その作品のどこが良いのか」といった質問が矢継ぎ早に出たが、具体的に答えることができず情けない思いをした。村上作品を、そういう意識で読んだことがなかったのだ。欧米では、1冊の本について、どの部分に共感できるか、どの部分が好きか、論理的に分析・主張するということが学校教育の中で大切にされていることを知り、日本の教育現場にも取り入れたいと思った。日本人は、自分の考えをあいまいなままにしたり、日本語表現のまま英語に直訳するから、伝わる英語にならないのだ。「Bブロックの英語の授業では、まず日本語で自分の考えを相手に分かりやすく伝えるための技術を身につけ、これを土台にして英語につなげていきます」と小野田教諭。

DLPの実践の場となる、英会話教室や米国夏季研修

 同校で実施している放課後の「英会話教室」や、夏休み・冬休みに行われる「英会話シャワー」などはDLPの実践の場と位置づけられる。特に米国サウスカロライナ州立クレムソン大学のサマースクールに参加する米国夏季研修は、生徒を大きく成長させるという。「本校の生徒が大学レベルの高度な理科の授業を現地の中高生と一緒に受けます」と熊野教頭。寝泊まりも米国の生徒と同じ大学寮。学校ではおとなしい生徒がアメリカ人の先生に質問に行き、ちゃんと英語での説明を理解している様子に驚かされる。「知りたい」「伝えたい」という欲求を実現する技術を身につけるのがDLPだとすれば、米国研修ではその技術を使うシーンが山ほどある。

夢や目標を諦めずに実現する「自己教育力」を育てる

 同校の入試の口頭試問で評価するのは、子どもたちの、いろいろなことに興味を持って取り組む姿勢、疑問に粘り強く食い下がる姿勢、話を聞く力だという。「特に考える力、粘る力は夢や目標を実現するために必要な力だと考えています」と今野淳一副校長。入試で生徒に見出した『のびしろ』を、入学後、さまざまな教育プログラムで伸ばし、生徒自身の「自己教育力」を育てていく。DLPもその一つといえる。
 OGにはインテル(ジャパン)やギネスワールドレコーズジャパンの社長のほか、日本では身長制限のために取得できなかった操縦免許を単身渡米して取得し、旅客機初の女性機長になった人もいる。夢への道を自ら拓く。それが桐朋女子のスピリッツだ。

School Data

桐朋女子中学校
最寄駅名 仙川 成城学園前
URL http://www.toho.ac.jp/
大学合格実績 東京、京都、一橋、東京工業、東北、九州、筑波、東京外国語、東京藝術、東京学芸、東京医科歯科、東京農工、電気通信、横浜国立、山梨(医)、高知(医)、佐賀(医)、帯広畜産、お茶の水女子、首都大学東京、国際教養、早稲田、慶應義塾、上智、東京理科、国際基督教、東京医科、北里(医)、東京女子医科(医)、順天堂(医)、埼玉医科など
学校基本情報 創立年(西暦) 1941年
併設校 桐朋女子高等学校(普通科・音楽科)、桐朋小学校、桐朋幼稚園、桐朋学園芸術短期大学
生徒数 (1年)177人
クラス編成 29~41人
男女比
授業時間 8:50~15:00 (土)~12:20
海外交流校
帰国生特別入試
中高6年間費用 500万円台前半
交通情報 仙川駅(京王線)徒歩5分、 成城学園前駅よりバス「仙川駅入口」下車徒歩1分
所在地 〒182-8510 東京都調布市若葉町1-41-1
TEL 03-3300-2111