共学校

二松學舍大学附属柏中学校

毎日行われるノート学習と探求論文で、とことん自問自答力を鍛え抜く

漢学者として知られる三島中洲が設立。毎週必ず『論語』を読み解く時間を設け、儒教的倫理観を大切にした〝心の教育〟を行っている。高いモラルと考える力をあわせ持つ人材を輩出する、千葉県の注目校だ。

体験型調べ学習とノート学習で、自問自答力を鍛え上げる

 与えられた課題を粛々とこなすのではなく、自ら〝問い〟を発見し、解決に至る道筋を考えられる人間に育ってほしい――。こうした思いのもと、徹底的に自問自答力を育てる教育を行っているのが、二松學舍大学附属柏中学校だ。
 入学直後にスタートするアクティブラーニング型プログラム「沼の教室」で、まずは、疑問を持つ姿勢や調べる習慣を身につける。同校のすぐそばにある手賀沼を題材に、「なぜ手賀沼は、『日本一汚い沼』と呼ばれるほど汚染されてしまったのか」「その沼が、短期間で浄化された理由は?」などの疑問に挑むのだ。浄水場の見学、大学教授を招聘した特別講義、生徒による自発的な調査などで情報を収集し、たっぷり時間をかけて「なぜ?」の答えを探求。夏休み明けに調査結果を持ち寄って、グループワークで模造紙1枚分の資料にとりまとめる。
 並行して行われているのが、「365ノート」と呼ばれる家庭学習だ。毎日、ノート1ページ分、好きなことを勉強させるという取り組みで、あえて教員側から課題を与えないところがポイント。万葉集などの歌集を地道に書き写し、琴を扱う和歌を探し出す「琴と古典の学習」など、個性豊かな学びが生み出された。
 その他、好きな新聞記事をスクラップして要約し、感想・意見を書く「新聞ノート」、新聞各紙の社説を音読し、教員がその内容を解説する新聞コラム学習も、毎日行われているという。
 生徒主体のアウトプットと、社会を見る目を養うインプット。これらを並行し、日々欠かさず行うことで、自問自答力を磨き上げるのだ。

アカデミックスキルを定着させる探求論文

 学びの総まとめとして行われるのが、中学3年次の探求論文。進級と同時にテーマ探しを始め、本気で向き合える課題を設定し、1年かけて8000字の論文を書き上げる。
 最大の特徴は、「テーマ探しに2カ月近い時間を費やす」ところ。文学、科学、スポーツ、アニメ……。あらゆるジャンルのなかから〝興味のあること〟をピックアップし、最初のうちは、広く浅く調べ学習を進めていくという。知ることで視野が広がり、疑問や発見が生まれ、次第により深い〝興味〟が浮かび上がるのだ。
 前述の「365ノート」や「新聞ノート」が、探求論文につながることも多い。「琴と古典」をテーマに「365ノート」を展開していた生徒は、琴を題材にした物語にたどり着き、「『宇津保物語』における琴の場面効果はどのようなものか」をテーマに選んだ。「太陽は何日の周期で自転しているだろうか」では、JAXAの公開データを分析して、論文を書き上げた。他にも「カンニングはなぜ起きるのか-現代日本と中国科挙を比較して-」などユニークな論文が揃う。
 「問題を解決するだけでなく、発見できる人材を育てたいと考えています」こう語る島田達彦副校長。自ら考え、学び続ける力を持った、社会を生き抜く人材を養成している。

課題発見力の高い、真の国際人を養成する

 2015年度、新たに、グローバルコースが新設された。一般クラスのなかで通常の教育を受けたあと、7限目に特別プログラムを受講。「アメリカ文化に関するプレゼンテーション」「フェアトレード調べ学習」など、社会や文化に関する体験的学習に英語で取り組んでいる。
 「沼の教室」や「365ノート」、探求論文などを体験しながら、+αでグローバルな視野を身に付けられるところが強み。国内・海外、双方の文化を深く理解した、自問自答力の高い国際人を養成している。

School Data

二松學舍大学附属柏中学校
最寄駅名
URL http://nishogakusha-kashiwa.ed.jp/
大学合格実績 筑波、埼玉、山形、会津、高知工科、千葉県立保健医療、慶應義塾、早稲田、学習院、明治、青山学院、立教、中央、法政、立命館、二松學舍、東京理科、芝浦工業、明治学院、成蹊、成城、武蔵など ※編集部注:中学校は2011年度開校のため、卒業生はまだいません。
学校基本情報 創立年(西暦) 2011年
併設校 二松學舍大学附属柏高等学校、二松學舍大学
生徒数 (1年)43人
クラス編成 約20人
男女比 男60% 女40%
授業時間 8:15~15:15 (土)~11:40
海外交流校
帰国生特別入試
中高6年間費用 約500万円
交通情報 柏駅(JR常磐線、東京メトロ千代田線、東武野田線)よりスクールバス15分
所在地 〒277-0902 千葉県柏市大井2590
TEL 04-7191-3179