共学校

安田学園中学校

町工場から芙蓉グループまで探訪、なりたい自分に引き上げるキャリア教育

体系的に組み立てられたキャリア教育を中1から6年間に亘って継続的に行なっている安田学園。狙いは座学では得られないさまざまな経験を積んで、視野を広げ、なりたい自分をなれる自分に高めることだ。

自分を振りかえり、企業紹介PVを作成することからスタート

 綿密に組み立てられた中学のキャリア教育は、入学するとすぐに自分史を書くことから始まる。
 ユニークなのは、地域の企業を取材して2分間の紹介ビデオと、新商品の開発レポートを作成すること。2分にまとめるためには、事前準備から撮影編集技術はもちろん現場対応力などさまざまな力を鍛えることになる。取材後は、動画編集と新商品開発のグループに分かれて作業。安田祭で発表した後、校内プレゼン大会を経て代表作品を企業の人が審査する。墨田区という立地と芙蓉グループという特徴を活かして、なかなか訪れる機会のない地元のまち工場や安田系列の数多くが協力企業になっている。その利点を生かして先端技術を開発している担当者から直接話を聞き、それをヒントに社会貢献できるロボットの開発というプロジェクトにも取り組む。
 1年間かけて企業経済活動について理解を深め社会と自分の関わりを考えていくのだ。

ボランティア活動からまちづくりまで、社会貢献と仕事について考える

 2年生のテーマは、うってかわって社会貢献する生き方を考えること。墨田区の社会福祉協議会と連携し、車いす、点訳や手話、白杖ガイドや盲導犬など様々なボランティア活動を体験。当事者とふれあい現状を知る。また、JICA経験者の経験談を聞き、施設を訪れて国外のボランティアについても考える。過去日本も支援を受ける側であったことを聞き、驚く生徒もいるが、企業活動だけでない働き方を知り、社会的弱者に対する目を開き心を耕す取り組みだ。
 後半はまちづくりをテーマに、グループワークで先端技術を取り入れた理想の街を作り、その中で自分達はどんな社会貢献ができるかを考えていく。クラス内の質疑応答を経て選ばれた代表が学年会で発表をするが、プレゼン力を高めるだけではなく、説明責任を教えていく。

社会人の体験談を通して職業と学問の関係を考え、将来につなげる

 3年生はいよいよ自分のこととして働くことについて考えるプログラムになる。各界で働く社会人を招いて月に一度仕事について、またその仕事を選んだ理由などについて話を聞く。
 必ず事前に講演者の略歴に基づき周辺情報を調べ質問事項をまとめてから話を聞き、事後はA3用紙に新聞形式で講演内容をまとめる。サインペンを使った手書きにこだわっているのは、集中力を鍛えるため。表現力を鍛える個人ワークだが、同じ話を聞いても人によって視点が違うことを知る機会にもなる。
 中学3学年の集大成として10年後の自分の未来史をつくる。10年後と言えば大学卒業2、3年後。自分の将来を描き、そこに至る道筋を具体的に考えることで、高校で文系・理系を選択する進路選択のヒントにつなげていくのだ。「人気ランキングに出る企業だけが会社ではないことを教え、ものづくりにかける技術者などに触れて仕事は幅広いことを教えたい」と担当の青葉先生。キャリア教育は聞き出す力、議論する力、まとめる力、表現する力を確実に身につける。充実した計画に基づいてキャリア教育を行なっている学校ほど、生徒の学習に対する意欲が高まるという調査結果もあるが、実際入学時に内向的だった生徒が生徒会長になるなど、変化の例は数えきれない。他にはまねできない3年に亘る体系的なキャリア教育を積み重ねることで、「なりたい自分」をみつけ、「なれる自分」に引き上げていく。

School Data

安田学園中学校
最寄駅名 両国 蔵前
URL http://www.yasuda.ed.jp/
大学合格実績 一橋、大阪、北海道、東北、九州、千葉、筑波、埼玉、茨城、東京海洋、東京農工、東京外国語、早稲田、慶應義塾、上智、東京理科、学習院、明治、青山学院、立教、中央、法政など
学校基本情報 創立年(西暦) 1923年
併設校 安田学園高等学校
生徒数 (1年)152人
クラス編成 23~28人
男女比 男66% 女34%
授業時間 8:15~15:05 (7時間時)~16:05 (土)~12:30
海外交流校
帰国生特別入試
中高6年間費用 400万円台前半
交通情報 両国駅(JR総武線)より徒歩6分、 両国駅(都営大江戸線)より徒歩3分、 蔵前駅(都営浅草線)より徒歩10分
所在地 〒130-8615 東京都墨田区横網2-2-25
TEL 03-3624-2666