共学校

立正大学付属立正中学校

日々のコラムリーディングが、高校生離れした視点を育成する

立正中学校では「自ら進んで調べる力」「主張や要点を読み取る力」「意思や結果を伝える力」を養うR-プログラムに取り組んでいる。3つの力の育成は学力向上へとつながり、さらに進路選択の幅を広げている。

理科とR-プログラムがリンク 夏休みのレポートをSHRで発表

 2013年馬込キャンパスへの移転をきっかけに始まったR-プログラム。“Research”“Read”“Report”の3つを養成する立正独自の教育法だ。その基礎となるのが中1から高1まで、朝のSHR(ショートホームルーム)で行われる「コラムリーディング&スピーチ」。週2回、新聞や雑誌のコラムを読んで200字程度の感想文を書き、翌日のSHRで3、4人が発表する。この「読む・書く・伝える」がワンセットになったメソッドをこなしていくことで、知識と語彙力が増え、書くことに抵抗がなくなる。さらに人前で話す表現力も身についていく。
 R-プログラムは教科ともリンクする。例えば、理科教育ではどのような連携を図っているのだろう。
 「生き物や天気など、身近なテーマを入り口にして物理や化学を学ぶ意味を理解し、幅広い知識を身につけてもらいたいですね」と松本陽介教諭は語る。
 中1の夏休みの宿題に『身近な生物を調べる』という課題でレポートを提出させた。評価ポイントは目的・結果・考察を踏まえているかどうか。様々な生物の中で、「蚊」を選んだ生徒がいた。生態や種類、自分が刺された蚊の特定、デング熱やマラリアとの関連など、興味深いレポートに仕上がった。その他にも個性的なレポートが沢山あったので、R-プログラムと連携させてSHRで発表させたという。
 中2、3と継続してレポート提出とスピーチを課し、高校で理系をめざす際に、セオリーを踏まえたレポートが書けるよう段階を踏んでスキルをアップさせていく。
 こうした学習を補強するのが「読書ノート&リーディングマラソン」。分野を問わず図書室の本を読み、読書ノートに記録して感想を書く。これを1セットとして総ページ数で競い合い、読書量の多い生徒を学期ごとに表彰する。「リーディングマラソンで身につけた知識はコラムリーディングのときに自分を表現する武器となり、理由づけの根拠となります」と語るのは島村雄一教頭。2つのメソッドの相乗効果で発想力や発表力がさらに磨かれていくのだ。

R-プログラムが力を育成し、キャリア教育で大きく花が開く

 そしてこれらの取り組みと深くつながっているのが「キャリア教育」。段階的に「将来の自分」をイメージさせるプログラムだ。
 「早いうちに『やりたいこと』が見つかれば、いま必要な勉強が明確になり、おのずから進むべき大学や学部も見えてきます」と言うのは進路指導部長の平林重郎教諭。
 中1では社会の第一線で活躍するOBを招いて「職業講話」を聞く。これまで研究者や優れた経営戦略で著名なラーメン店の社長など、多彩なOBが登壇した。中2では少人数のグループに分かれて会社や店舗などを「職場訪問」し、社会人顔負けのビジネス視点で現場をリサーチする。中3では、1~3名で3日間「職場体験」を行う。体験先は販売から介護施設・研究機関まで約60カ所。例えば、外食業界を体験した生徒は外国人と仕事をすることで「労働力不足」の現状を実感したという。R-プログラムの実施から3年が経ち、コラムリーディングで得た知識や視点が「キャリア教育」で花開き、その上で将来のビジョンを考えるという流れが定着しつつある。
 同校で培ったスキルは生きる力となり、人生の様々なシーンで、その真価を発揮するに違いない。

School Data

立正大学付属立正中学校
最寄駅名 西馬込
URL http://www.rissho-hs.ac.jp/
大学合格実績 東京工業、東京藝術、電気通信、東京農工、筑波、横浜国立、鳥取環境、島根(医)、首都大学東京、横浜市立、防衛、慶應義塾、早稲田、上智、自治医科、東京理科、星薬科、昭和薬科、東京薬科、順天堂、聖マリアンナ医科など
学校基本情報 創立年(西暦) 1904年
併設校 立正大学付属立正高等学校、立正大学
生徒数 (1年)91人
クラス編成 30~31人
男女比 男65% 女35%
授業時間 8:10~15:00 (土)~12:30
海外交流校
帰国生特別入試
中高6年間費用 400万円台後半
交通情報 西馬込駅(都営浅草線)徒歩5分
所在地 〒143-8557 東京都大田区西馬込1-5-1
TEL 03-6303-7683