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【アップウェブ社長 藤田 尚弓 第10回 経営者視点でも興味深いAKB48人気】

 

 昨年に引き続き、今年もAKB48が人気です。最近のニュースを賑わせている「KARA」、記憶に新しいところでは「モーニング娘」、子供の頃なら「おにゃんこ」などなど、同様のユニットは少なくありません。その中でもAKB48は、他のユニットとは違うなと感じた出来事がありました。

 先日、経営者が集まる飲み会でAKB48の話題になりました。参加者は20代~60代まで幅広く、しかもアイドルには興味の薄い経営者というセグメントです。そういった場でアイドルの話題で盛り上がるというのはちょっと変わった現象だと思いませんか。

 「なぜアイドルユニットは人気が出るのか」といった切り口から始まり、マーケティングやプロモーションの手法への考察、経営者としての自戒など、どれくらいの時間AKB談義が続いたでしょうか。メンバーの名前を一人も挙げられない人たちがこれだけ注目し、意見を交わせるというのは、まさに「社会現象」だと感じた一件でした。

 年齢層も業界も違う経営者がどんなAKB談義をしていたか。その一部を紹介しますね。

 「日本人はユニットを好む傾向がある」という意見(仮説)に基づいて、「なぜグループの方が売れるのか」という雑談(ブレインストーミング)。「毘沙門天だって、四天王というユニットからソロになったり、七福神のメンバーになったりもしている。」といった蘊蓄(うんちく)の披露。総選挙と称してファンの応援を煽ったり(ロイヤリティの強化)、CDなどについてくる特典を変えることで顧客単価を上げたり(アップセル)というプロモーション手法について。

 AKB商法と呼ばれるさまざまな方法についての意見や自戒。そこから発展して、企業のとるべき戦略(デルタモデル)と注意点についての話題に移行。なんと2時間の飲み会のうち、そのほとんどがAKB48の話題から派生したものでした。

 売れているものには、必ず理由と仕掛けがあります。その考察は大変興味深く、教訓も多く含んでいます。そして利益を上げるためのロジックや手法を学べば学ぶほど、最後に行きつくのは「人間の感情」であることに気づかされます。矛盾しているように見えることのバランスを取ること。昔から言われる「三方良し」がやはり商売の原点なのでしょう。

 私もAKB48のメンバー名が言えなかったオバサンですが、彼女たちが今後もキラキラ活躍することができ、ファンが気持ち良く応援することができ、プロモーションする側も妥当な利益を上げられる「三方良し」の形になることを陰ながら祈っています。

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