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【第3回 カルティエを身に着けるということ 『ENGINE』編集長 鈴木 正文さん×(聞き手)フリーアナウンサー 永井 美奈子さん】

1847年にパリで創業した「カルティエ」の、文化的、ファッション的存在意義とは? 今年のSIHHで発表した「オート オルロジュリー コレクション」にまつわる話も交えつつ、時計愛好家としても知られる雑誌『ENGINE』の鈴木正文編集長と、フリーアナウンサーの永井美奈子さんが語り合った。

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新作ウォッチに見えるカルティエの実力


新作の画期的な機構に興味津々

鈴木 カルティエは精緻さと技巧を極めたハイジュエリーや高級機械式時計を作っていますが、その一方でより多くの人々の好奇心も刺激するものも作ってきました。今年のSIHHで発表された「オート オルロジュリー コレクション」にも興味深いモデルがありました。中でも「ロトンド ドゥ カルティエ アストロレギュレーター」が面白いですね。

永井 これはすごいですね!トゥールビヨンを超えたということですか?

鈴木 トゥールビヨンという機構は、時計の姿勢によって生じる重力のばらつきに起因する誤差を、精度を司る「脱進機」というパーツを回転させることでキャンセルしています。一方、今回カルティエが考案したのは、ローターに装着した錘を利用して、脱進機とテンプを同じポジションに常に戻すというものです。こうすれば時計の姿勢が変化した場合でも、常に一定の位置で脱進機が動くので重力のばらつきが生じません。この技術はカルティエのオリジナルで、開発に5年かかったそうです。


開発に5年をかけたロトンド アストロレギュレーター

永井 どうして今まで気づかなかったのでしょう。コロンブスの卵のようですね。精度はどのくらい違うのですか?

鈴木 トゥールビヨンの5倍の精度だそうです。これは時計界におけるコペルニクス的な発想の転換ではないでしょうか。

永井 大きなローターが、しかも脱進機とテンプが一緒にグルグル動くというのは、トゥールビヨンにはない面白さがありますね。機構的にもデザイン的にも飛び抜けたこの時計ですが、鈴木さんでしたらどんなスタイルに合わせますか?

鈴木 作り手に対する尊敬の念を持ちながら大切に使うことは大前提ですが、だからと言ってフォーマルなブラックタイではないでしょう。例えばカジュアルなデニムに合わせて、敢えてさり気なく使いたいですね。


「作り手への尊敬の念を持ちながら、大切に使いましょう」

永井 大切な時計だと、つい時計ケースの中にしまっておきたくなりますが、それではダメですよね。たとえ小傷がついたとしても、それが自分と時計の歴史のひとつと考えたいですね。

鈴木 道具である以上、使っていれば、多少の傷や不具合が出てくるものです、しかし定期的にメインテナンスを行えば問題はない。メーカー側が万全のメインテナンス・サービス体制を構築しているのは、高価な時計であってもきちんと使って欲しいという意思表示なのです。

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