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【第3回 カルティエを身に着けるということ 『ENGINE』編集長 鈴木 正文さん×(聞き手)フリーアナウンサー 永井 美奈子さん】

1847年にパリで創業した「カルティエ」の、文化的、スタイル的存在意義とは?今年のSIHHで発表した「オート オルロジュリー」にまつわる話も交えつつ、時計愛好家としても知られる雑誌『ENGINE』の鈴木正文編集長と、フリーアナウンサーの永井美奈子さんが語り合った。

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“スタイル”としてのカルティエ


時計へのこだわりでも知られる鈴木編集長

永井 鈴木さんには何度もお会いしていますが、いつも両腕に時計を着けていらっしゃるのは理由があるのですか?

鈴木 聞かれると返答に困りますが、要は"スタイル"なんです。時計というのは嗜好品としての要素が大きい。もちろん両腕にしておけば、片手がふさがっていてもすぐに時間を確認できるというメリットもありますけど。

永井 その日、左右の腕につける時計は、どうやって決めているのでしょう?

鈴木 素材で変化させる場合もあるし、ケースデザインでバランスをとる場合もある。初めについてくるストラップがしっくりくるスタイルじゃない場合は、ストラップも自由に変えて楽しみます。今日着けているカルティエの時計、ロードスターは、ストラップをワンタッチで外すことができ、着替える楽しさがあります。

永井 カルティエがファッションとともに進化してきたということを前回の対談で知りましたが、ストラップ交換ひとつとっても、カルティエの時計というのは"スタイル"を意識しているのですね。

鈴木 かつての時計というのは、ステイタスを誇るものであり、虚栄心を満たすものだった。人間というのは"無用なモノ"のために働く生き物です。時計で空腹は満たされませんが、そのようなモノの方がむしろ欲望をかき立てるってこと、ありませんか?


カルティエが生まれた頃の欧州社会を思う

永井 私もハードな仕事を終えた時に、自分へのご褒美としてカルティエの時計を購入したことがありました。これだけ頑張ったのだから、カルティエの時計を手に入れてもいいと。

鈴木 虚栄心を満たすための道具としての時計は、最も富が集まる国で売れます。産業革命時のロンドンもしかり、かつての日本もしかり、そして現在は中国でしょうね。では、カルティエが生まれたパリはどうだったか。フランスは長らくヨーロッパ文化の中心地でした。特に第二帝政期と呼ばれる19世紀中ごろは政治的も安定しており、パリでも貿易や工業などで財をなした新興ブルジョアが勃興してきた。カルティエはそんなパリという特別な場所で、フランス流の享楽的なダンディズムを作ってきたのです。

永井 カルティエの時計を持つことがステイタスになったのですね。

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