特別対談 カルチュア・コンビニエンス・クラブ 企業のメッセージを的確に伝える戦略的福利厚生とは? カルチュア・コンビニエンス・クラブ 新規事業本部 福利厚生アライアンスプロジェクトリーダー 石川大介氏 山梨大学教育人間科学部 教授 西久保浩二氏

優秀な人材確保や生産性向上を図る企業にとって、福利厚生は見逃せない施策である。山梨大学の西久保浩二教授は「企業戦略に合致し、費用対効果に優れた戦略的福利厚生が求められています」と指摘。カルチュア・コンビニエンス・クラブの石川大介氏は、「Tポイントを活用して、各社の目的を実現する福利厚生プランを構築できる」と語る。福利厚生の課題と解決策をめぐる、二人の対談をレポートする。

  • 山梨大学教育人間科学部 教授 西久保浩二氏
  • 山梨大学教育人間科学部 教授
    西久保浩二
    1958年、大阪府生まれ。神戸大学経済学部卒業。明治生命保険勤務などを経て、筑波大学大学院経営政策科学研究科企業科学専攻博士課程単位取得。東京大学社会科学研究所客員助教授などを経て現職。専門は経営学(人的資源管理論、企業福祉論、消費者行動論)。
  • カルチュア・コンビニエンス・クラブ 新規事業本部 福利厚生アライアンスプロジェクトリーダー 石川大介氏
  • カルチュア・コンビニエンス・クラブ
    新規事業本部
    福利厚生アライアンスプロジェクト
    リーダー

    石川大介
    TSUTAYA online(現CCC)にBPR担当として入社後、同社広告事業部メディアセールスグループ長。会社統合からメディアセールスユニット営業局長を経て、現在は同社MKSビジネスユニット第3グループマネージャーと福利厚生アライアンスプロジェクトリーダーを兼任。

石川 充実した福利厚生プランをPRする企業は少なくありませんが、従業員にとって本当に魅力あるものとなっているか否かという点については疑問を感じます。

西久保 従来型の法定外福利厚生を私は"伝統的"と呼んでいますが、それは、高度成長期に確立されたといっていいと思います。社宅や社員食堂、グラウンドなどの運動施設といった"ハコモノ"が中心です。終身雇用を前提に、生涯にわたって従業員の面倒を見ていくという企業の姿勢の現れでもありました。ところが、バブルが崩壊して経営環境が厳しくなり、このようなコスト負担の重い福利厚生を、企業は維持することが徐々に困難となりつつあります。

石川 時代や従業員の意識の変化に企業の福利厚生が追いついていないという印象ですね。

新たな福利厚生を多くの企業が模索

西久保 伝統的な福利厚生は、男性正社員を対象として設計されています。専業主婦の妻がいて、子どもがいて、といった家族を想定していたわけです。しかし、現在、企業に働く人の3分の1は正社員ではありません。共働きも増えました。年齢層も幅広く、それぞれのライフステージによって、育児や介護、自身の健康等の不安を抱えています。こうした中で、従業員が安心して仕事をできるように、また企業全体の生産性を上げるための、新しい福利厚生プランを模索しているというのが、現在の多くの企業の姿です。

石川 以前、勤務していた会社の話ですが、確かに入社する際には非常に立派で充実した福利厚生プランに見えました。ところが実際に働き始めると利用する機会は一度もありませんでした。有給休暇を取得して旅行に行く機会があっても、あえて会社所有の保養所に行きたいとは思いませんでしたね(笑)。今思うと利用するための手続きが煩雑かつ面倒であったことも大きな理由であったと思います。

西久保 福利厚生のミスマッチの典型例ですね。その会社の場合、福利厚生が人材募集には役立っているものの、働く人のモチベーション向上に直接つなげるのが難しいようですね。利用のための手続きが煩雑では、せっかくの制度が従業員に利用されません。また、レジャーのような時間消費型の福利厚生メニューは、多忙なハイパフォーマーには利用されにくい欠点もあります。むしろ、育児や介護などで困った時に有効に機能するセーフティネットの役割を果たすプランが望まれます。

Tポイントを活用する福利厚生プランに注目

石川 弊社では福利厚生の一環としてTポイントを従業員に提供しています。半年ごとに一定額のポイントが付与され、従業員はそのポイントを自由に使うことができるのです。ちなみに私がそのTポイントを初めて使った時、普段は購入しないであろうものを購入しました。会社の福利厚生を通じて日常のちょっとした贅沢を味わったわけです。もちろん人によって使い方は多種多様ですが、誰もがみなその日を楽しみにしており、「社員がこれほど楽しみに待つ福利厚生プラン」であれば他社でも形にするべきではと考え、​2​0​1​1​年4月から正式に活動を開始しました。

西久保 確かに、従業員の利用促進の点でTポイントの効果は高そうです。導入する企業にとっても、従来型の複利厚生プランに比べて、事務負担が大幅に抑制されると考えられます。また、会計・税務上の観点からしても、ポイントを付与した年度に経費処理できる一方、従業員はそのポイントを生涯生活設計に合わせて使うことができます。ポイントを年度を超えて貯められるメリットは大きいでしょう。

Tポイント導入で「人材育成」=「収益増加」=「企業成長」を目指す

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