さまざまな機能を備え進化し続ける「住宅」スマートハウス最前線

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スマートハウスの費用対効果

HEMSからAEMSへ

 スマートハウスというのは一つの概念であって、特定の仕様の住宅を指すわけではない。

 例えば、最近では都市部における3階建て住宅が人気だが、そうした住宅を建てる際に省エネ・創エネ・蓄エネ・エネルギー制御などを意識して設計し、必要なスマート設備やHEMSを搭載してつなげば、3階建てのスマートハウスになる。あるいは、新築住宅だけでなく、既存住宅に同様の設備を入れてスマート化することもできる。

 そこで気になるのが、「家をスマート化」する費用と、その費用対効果だ。

 「スマート化のコストは家の規模や仕様により異なりますが、だいたい数百万円から。

 仮にスマートハウス化で売電収入も含め1カ月1万〜2万円程度の電気代が浮くとして、補助金なども使いながら、償却に20~30年かかる計算です」(河名氏)

 省エネ効果を上げるためには、進化の第1段階に当たる「省エネ住宅」の性能が特に重要になる。家の中に極端な温度差が出にくい造りにするわけで、省エネ性能を上げることは、住まいの快適さにも直結する。

 「加えて、高気密・高断熱な住宅は、全体を布団でくるんでいるようなものですから、気候条件による構造体へのダメージも小さく、家が長持ちします。スマート化の費用対効果は、単純なエネルギーコストだけでなく、次世代につなぐ環境貢献など、さまざまな要素を総合的に勘案すべきでしょう」(河名氏)

 国はエネルギー政策の一環としてスマートハウスの普及に力を入れている。12年度は経済産業省のスマートハウス設備関連の補助金が拡充され、リチウムイオン蓄電池は購入額の3分の1(上限100万円)、HEMSは10万円までが補助されている。7月には再生可能エネルギーの固定価格買取制度が始まり、スマートハウス化の償却のめどを立てやすくなった。

 また8月には「都市の低炭素化の促進に関する法律」が国会で成立し、今後、低炭素化に配慮した住宅には税制優遇が行われることが見込まれている。

 「非常時の備えや省エネ目的だけでなく、やがてスマートハウスは地域のエネルギーマネジメントシステム(AEMS)とつながり、本格的なスマートグリッド社会に移行することが想定されています。そこに至るには普及しやすい価格設定と、消費者一人ひとりの十分な理解が必要。家を建てる人それぞれが、自分のライフスタイルに合った"スマートの形"を選べるよう、選択肢が増えていくことも重要です」(河名氏)

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※この特集の情報は2012年10月22日現在のものです

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