俺とZENITH 第2回 少し背伸びして、“語るに値する時計“を持ちましょう!

EL PRIMERO: ORIGINAL 1969 エル・プリメロ オリジナル1969
毎時3万6000振動というハイビートを誇るエル・プリメロを搭載。1969年の初代モデルのデザインを復刻するとともに、サイズも当時の38mm径を再現する。自動巻き、アリゲーターストラップ。82万800円
時計専門誌の中でも、「時計ビギン」は難解な専門用語やマニアックな技術解説を極力避け、時計の楽しさや魅力を分かりやすく伝え、厚く支持されている。編集方針はその誌名の通り、ビギナーの視線に立つのである。そこで中里編集長に腕時計の現状と選び方、そしてゼニスの魅力について語っていただいた。
「時計Begin」
1997年創刊。3・6・9・12月 各10日発売。本格機械式時計を中心に、ビギナーからマニアまで楽しめる時計情報誌。
「時計Begin」編集長 中里 靖 氏
1969年生まれ。2003年世界文化社入社。「MEN’S EX」編集長、「MISS」副編集長を経て、12年「時計Begin」編集長に。

 アベノミクス効果や消費増税の駆け込み需要もあり、高級品消費が活況と聞く。特に引き合いに出されるのが腕時計。そうした中、今、時計の世界はどう変わってきているか。「時計ビギン」編集長の中里靖氏は語る。

「時計専門店からも好調という話は聞きますし、読者でも初めて本格的な時計を購入するという方が増えています。感じるのは時計に対する見方や購入動機が変わってきていること。これまでのような趣味や嗜好品という以上に、時計は自分自身を表現する道具であり、周囲から見てその人らしさを象徴するアイテムになったように感じます。特にビジネスの世界ではこの傾向が顕著で、営業職で時計がきっかけで話題が広がったという声もありました」

 それだけ腕時計の認知が広がり、興味の対象になっているのだろう。中里氏も「そうした時計の社会性を意識し、自己満足で終わらせず、こだわるべきでは」と言う。その上で時計選びのアドバイスとは?

「まず大切なのは好みであり、自分の雰囲気に合っているか。次に自分が引かれた理由や価値を他者に説明できるか。技術やデザイン、ブランドでも何でもいいのですが、語れる時計であるかどうか。これも大事。

そして最後に価格で妥協しないということ。もちろん予算はありますが、妥協して選んだ時計は必ず飽きます。多少無理してもいい。今の自分より少し背伸びするぐらいの方がゆくゆくの満足感につながるはずです」

 毎号、圧倒的な本数の時計を間近にし、次の購入時計を考えるのが楽しい、と笑う。今、気になっているのがゼニス。実は中里氏は1969年生まれで、ゼニスが世界初の一体型自動巻きクロノグラフムーブメント、エル・プリメロを発表した年であり、同じ生まれ年という点にもそそられるという。

「ゼニスにはファッションにおけるファクトリーブランドのようなイメージがあります。押し出しは強くなくても実力と品質を備え、使い方によって魅力が七変化する。しかも技術は時計通にも受け、いぶし銀とでもいうのかな。瞬発力ではなく、持久力を感じます」

 意中の一本は38ミリ径のボーイズサイズモデル。手首の細い中里氏にとってジャストサイズであり、上品な色使いは手持ちのワードローブともコーディネートしやすいという。さらに "小ぶりサイズ" と "復刻モデル" という、最新のウオッチトレンドも外さない。その時計選びはまさに読者と同じ目線に立っている。

[PR]
週刊ダイヤモンド2014年7月19日号と同時掲載

Page top