俺とZENITH 第3回 腕時計には、男の、自分の「本気」が表れると思います。

PILOT: Type 20 GMT パイロット タイプ 20 GMT
戸賀氏愛用のパイロット アエロネフ タイプ20のデザインを踏襲しつつ、サイズを48mm径に抑え、日常での使い勝手にも優れる。赤い先端のGMT針を装備し、第2時間帯も表示する。自動巻き、カーフストラップ。82万800円
「メンズクラブ」は、今年創刊60周年を迎えた男性ファッション誌の草分けであり、今も多くのおしゃれ好きのバイブルとして愛読されている。流行の変化の著しいファッション界において時代を超越した人気を誇る秘密と、現代のライフスタイルにおける時計の位置付け、そしてゼニスの魅力について戸賀編集長に聞いた。
「メンズクラブ」
1954年創刊。毎月24日発売。ファッションをはじめ車、ゴルフ、美容、グルメなど、大人の男性が興味あることを、「日本人に似合うかどうか」という視点で紹介する。
「メンズクラブ」編集長 戸賀敬城氏
1967年生まれ。「MEN'S EX」編集長、「時計Begin」編集長、「UOMO」のエディトリアル・ディレクターなど要職を歴任し、2007年より現職。レクサスマガジンの編集長も兼任。

 トレンドの多様化やサイクルの短縮化、さらに若者の物離れが続く中でファッション誌のかじ取りはますます難しくなっている。「メンズクラブ」編集長の戸賀敬城氏は言う。

「7年前の編集長就任当時は、高級ブランドで埋め尽くされたトレンドのインポート誌ばかりで、読者が手軽に楽しめるようなファッション誌があまりありませんでした。僕も悩みましたが、歴代の先輩たちもドレスコードがまだ厳しかった時代、いかにおしゃれを楽しむかを読者に伝えることに腐心したんですね。海外のファッションを日本人の体形、感性、習慣に合わせてアレンジする。その努力だったのです」

 こうして出した結論がリアリティの追求であり、読者の中心層である30歳代の男性会社員にとって等身大のファッションとは何かを考え、実用情報として紹介すること。単におしゃれなだけでなく、価格と活用頻度のバランスシートを見据え、さらにトレンドの要素を加えるのだ。

「ワンシーズンのトレンドアイテムならファストファッションでもいい。でも着回しができ、長く愛用できるものなら多少高くとも惜しまない。そうした価値に対する意識は読者も高く、時計はまさにその象徴ですね」

 かつて男性のステータスは車だったが、現代では費用対効果から優先順位は時計に移っている。しかも常に身近にある時計は自分自身を映し出すとともに、「本気」を表すアイテムになっているという。

「腕時計には多くのページを割き、内容もより専門的にしています。時計は歴史や技術など奥がとても深く、服や靴にも通じますから。本気で取り組まず、上っ面だけでは読者からも見抜かれてしまう。でも基礎知識がしっかりしていれば、ファッションとのコーディネートを楽しんだり、トレンドも取り込めるのです」

 その腕を飾るのはゼニスのパイロット アエロネフ タイプ20。2年前ジュネーブで発表された瞬間、一目ぼれし即注文した。

「時計の価値はマニュファクチュールにあると思います。その点でゼニスは強い。ムーブメントのうんちくは盛りだくさんなので男心をそそります。特にパイロットはファッションとの相性も良く、トレンドの定番でもある。つまり男に語れ、女性には魅せることができるんです」

 最後に時計の着けこなしについて尋ねると、「自分より時計が前に出ない。おしゃれの掛け算にならない」とのこと。そのセンスが男たちの時計姿をスタイリッシュに変えるのだ。

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週刊ダイヤモンド2014年8月9・16日合併号と同時掲載

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