「未来への投資」それがフォーデイズの社会貢献。ネパールの女性たちを活かす環境づくりが実を結ぶ。 核酸ドリンク発売から15年。フォーデイズは「健康創造産業」を目指して市民参加による学術シンポジウムや安らぎ呼吸プロジェクトで東北被災地を支援するなど社会貢献活動に益々注力している。その原点は、2008年にNPO法人「ネパール・シナプス自立支援協会」の設立にある。サランコット村の女性たちのためにミシン縫製の職業訓練プロジェクトをスタート。女性が経済力をつけて、村のすべての子どもたちが教育を受けられるようにすることを目的に、製品を販売するお土産店やレストラン建設などを行って現金収入や就労機会を創出してきた。

[フォーデイズ株式会社代表取締役社長]和田佳子氏[在日本ネパール国大使館 特命全権大使]マダン・クマール・バッタライ氏

和田:サランコット村での自立支援プロジェクトの5年間を振り返りますと、プロジェクトで支援した女性たちのなかに、ミシンの技術を活かして職に就くだけでなく、独立して商売を始める人も現れたことが驚きでした。活動が進むにつれて参加する彼女たちの顔つきが、「やるぞ」という意欲に満ちてきたのを感じます。また、フォーデイズのレストランが完成間近になると、その影響で近隣のお店も改装を始めるなど村全体が活気づき、周囲の環境もキレイになってきました。人間の可能性のすごさを教えられた気がします。

バッタライ:まず自立支援プロジェクトによる皆さまのサポートについて、心より感謝申し上げます。これまでも多くの日本企業がインフラ構築などの面でネパールを支援してくださいました。なかでもフォーデイズの活動は最大規模であり、サランコット村の人々にとって、とてもいい結果をもたらしていると思います。

一時的な支援ではなく経済循環型の地域開発を

和田:現地にはもともと、日本人の寄附で設立した学校がありました。ところが教師不足のために十分な運営が行われていませんでした。それを知って私は、学校を作ったり、物資を提供したりするだけでは本当の意味での支援にならないと考えました。村の住民が自分たちの力で収入を得ることができる「経済循環型社会」を確立することによって、はじめて地域の発展につながります。
 経済が発展するには、ベースとなる教育水準を高めることが大切ですが、手に職をつけることも必要です。そこで女性たちにミシンの技術を指導する体制をつくりました。さらにすぐに収入に結びつくように、レストランやショップを作りました。ミシン講習を受けた女性たちがレストランの運営をしたり、併設したショプで制作した手工芸品の販売をしたりしています。自力で現金収入の道を切り開ける環境を作ったことで、「経済循環型社会」ができつつあると感じています。

ミシンに向かうサランコットの女性たち

ミシンに向かうサランコットの女性たち

バッタライ:サランコットに近い都市ポカラでも「サランコット・フォーデイズレストラン」は話題になっていると聞いています。循環型の取り組みについては私も同感です。学校を設立するのも一つの方法ですが、長期的展望に立って維持していく必要があります。そのためには地域や住民へのサポートが欠かせません。その点で、御社のプロジェクトはすばらしく、ネパールの地域開発支援にとってモデルとなる取り組みです。とくに女性支援という視点は新鮮なものでした。

PROFILE

写真:マダン・クマール・バッタライ氏

マダン・クマール・バッタライMADAN KUMAR BHATTARAI

1954年カトマンズ生まれ。ジャダプール大学(インド・コルカタ)から政治学修士、行政学修士、法学士を取得、そして国際関係について2つの博士課程を修了。1977年公務員試験に主席合格。在カルカッタ・ネパール総領事館領事に就任、ニューデリーに2度駐在、ネパール外務省南アジア局長、ネパール外務省ヨーロッパ・アメリカ局長及び総務局長、国連局長及び国際機関の長、及び在ドイツネパール大使。2009年ネパール外務省外務長官(外務次官)に就任。2011年在日本ネパール大使に指名。

写真:和田佳子氏

和田佳子わだ けいこ

1956年広島県生まれ。1979年明治大学政治経済学部卒。2014年明治大学専門職大学院グローバル・ビジネス研究科修了(経営管理修士MBA)。1997年フォーデイズ株式会社を創業。「ナチュラルDNコラーゲン(核酸ドリンク)」の開発・販売により、2014年3月期には14期連続増収を達成。年商350億円を超える企業のリーダーとして現在に至る。2008年NPO法人「ネパール・シナプス自立支援協会」を設立、理事長に就任。著書に『なぜ9割もリピーターになるのか』(ダイヤモンド社)。

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