【第40回】 2008年07月17日
ヨルマ・ヤコ・オリラ
[ノキアCEO]
ノキアを世界的企業に育てた北欧の名経営者
147年にわたって木材からゴムの長靴まで幅広い分野で事業を展開していた企業を、オリラは携帯電話の巨人企業に生まれ変わらせた。1998年には、携帯電話の生産で世界一だったアメリカのモトローラを抜いて、世界ナンバーワンの座についた。就任から8年も経たないうちに、オリラはノキアをヨーロッパ最大の時価総額を誇る企業にした。
幅広い教育を受けたオリラがノキアに入ったのは、同社にとって難しい時期だった。同社のCEOカリ・カイラモが自殺、その後ソ連が崩壊し、通商貿易環境が悪化したことから、ノキアは徹底した変革に迫られていた。
携帯電話部門の立て直しを果たしたのち、1992年にオリラはCEOに就任する。あまり重要ではない、あるいは通信とは関係のない事業を切り捨て、携帯電話の生産に集中する戦略を立てた。1991年にはゼロだった利益がそれ以降急増、1999年には40億ドルに達した。絶頂期の後、先行き不透明な苦しい時期を迎えているが、オリラはその独特の経営スタイルを維持し続け、通信マーケットの停滞局面を乗り切ろうとしている。
生い立ち
ヨルマ・ヤコ・オリラは1950年8月15日、フィンランドのセイナヨキで生まれた。17歳のとき、校長からイギリスのウェールズにあるアトランティック・カレッジの奨学生に推薦された。それはユニークな教育で有名な一流校で、1962年に独自の教育理念を提唱するドイツ人カート・ハーンによって創立されている。同校の教育目標は、世界の政財界で通用するリーダーシップを学生に身につけさせることだった。オリラはこの学校の初期の学生となった。
アトランティック・カレッジを卒業後、1976年にはヘルシンキ大学で政治学の修士となり、1978年にロンドン・スクール・オブ・エコノミックスで理学修士号、そして1981年にヘルシンキ・ユニバーシティ・オブ・テクノロジーで理学修士号を取得している。こうした学業の経験を活かそうと、シティバンクに入社し、ノキアの担当となる。そして1985年、国際業務担当副社長としてこのフィンランドの企業ノキアに迎えられた。その1年後、35歳のとき同社のCFO(最高財務責任者)となった。
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