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ネタ見せ番組が急増する「お笑いブーム」到来は本物か

吉本興業が主催するコント限定のコンテスト「キングオブコント2008」
吉本興業が主催するコント限定のコンテスト「キングオブコント2008」。10月に決勝ラウンドが行われる。M-1やR-1に比べ門戸が広く、かなりの激戦になりそうな予感。

 吉本興業は先日、コント日本一を決定するコンテスト「C-1グランプリ・キングオブコント2008」を開催すると発表した。10月に行われる決勝ラウンドは、ダウンタウンを司会にTBSで放映される。

 現在吉本興業が主催するお笑いコンテストには、結成10年以下のグループのみが出場できる漫才限定の「M-1グランプリ」、ピン芸人のみに出場資格がある「R-1グランプリ」がある。M-1はテレビ朝日系列、R-1はフジテレビ系列で年に1回放映。今回のC-1グランプリ開催により、吉本興業は3局でお笑いコンテストを実施することとなる。

 最近のテレビ番組をチェックすると、お笑い番組が多いのが目に付く。「エンタの神様」(日本テレビ系・土曜午後10時)、「爆笑レッドカーペット」(フジテレビ系・水曜午後10時)、「ザ・イロモネア」(TBS系・土曜午後7時)など、ネタ見せ番組が増えている。これが深夜の時間帯になるとさらに本数は増え、ほぼ毎日どこかの局で若手芸人のネタを見ることができる。

 ほんの1、2年前までは、ネタ見せ番組はあまりなく、ほとんどがバラエティ番組でのトーク主体であったが、ここにきてネタ見せ番組が急増。まさにお笑いブームといえる昨今だが、このブームの背景には何があるのだろう。

 ひとつには、若手芸人の数が増えたことだ。一昔前は売れているお笑い芸人の大半が吉本興業所属といって過言でなかったが、最近では多くの芸能プロダクションがお笑いに力を入れ始めた。カンニング竹山、小島よしお、髭男爵、鳥居みゆきが所属する「サンミュージック」、おぎやはぎ、アンタッチャブル、ドランクドラゴンが所属する「人力舎」、さまぁ~ず、スピードワゴン、バナナマンの「ホリプロ」など、若手芸人の育成に力を注ぐ芸能プロが増えている。

 もうひとつの背景としては、お笑い番組を作らなければならないテレビ局の事情がある。

 それは、テレビ局の広告収入が減っているという事実だ。テレビ全体の視聴率が下がり、制作費も削減されている現状では、高額なギャラの人気タレントが出るバラエティ番組は打ち切りになっているケースも多い。その代わりとして作られているのが、最近のネタ見せタイプのお笑い番組だ。出演者は若手芸人が主体なので出演料も安く抑えることができる。

 ただ、ひとつ危惧されるのは、若手芸人が使い捨てにされている現状だ。多くの番組に引っ張りだこ状態の人気芸人には、まともにネタを作る時間もなく、芸の質も下がる。加えて、テレビ露出があまりにも多いと、すぐに飽きられてしまう可能性もある。

 芸人をただ消費するだけではなく、育てていくという発想がテレビ界には必要だ。そのためにも、吉本興業主催の3つのコンテストは重要である。せっかくのお笑いブームを衰退させないためにも、より厳しく公平な審査で、息の長いお笑い文化を盛り上げてほしい。

(三浦一紀)

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